おとなりさんその25 ページ27
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「お、おじゃまします……」
luz君…そらるさんと電話をつないだまま、ダイヤルロックの番号を教えてもらう。
番号を押せば、カチャリとかぎが開く音がしたので恐る恐る中に入る。
「…どう?生きてる様子ある?」
「…静かなんですけど……」
「んー…作業部屋開けてみて。」
そらるさんの指示で、まずはまふさんの作業部屋を開ける。
そこには誰もいないが、電源が付いているパソコンと、曲の波形が。
「まふさんはいないですね…パソコンはつけっぱなんですが。」
「ってことは1日は経ってないな……なら居場所はリビングのソファーだね。」
「な、なんでわかるんですかそらるさん…」
「慣れっていうか…いつものパターン…」
呆れたように笑うそらるさんの声に、少しだけ気持ちが和らぐ、
閉められているドアを恐る恐る開ければ、まふさんより先に私に気が付いた2つの影が。
「にゃー」
「わっ…」
「いろは達出てる?」
「はい。」
「マジか…あ。そうだAちゃん。」
「な、なんですか………っ!?まふさん!?!?」
「…あ。遅かった……」
そらるさんが何かを言おうとしたが、それより先に視界に入った人の腕。
慌てて駆け寄ると、ソファーに身を投げ出しているまふさんの姿があった。
「そ、そらるさん!まふさん…まふさんが…!」
「あーえっと、ごめん。俺が言えなかったのが悪いんだけど…」
「え…」
「その状態のまふまふ、2徹か3徹明けで寝てるだけだから…」
「…え?」
そらるさんにそう言われ、少しだけ冷静になった思考で改めてまふさんを見ると
隈は酷いが、すやすやと寝息を立てているだけで、苦しんでいる様子もない。
……よかった、ホントによかった…。そう思うと、感情は止まることを知らないで
目からは涙が零れ落ちてきた。
「Aちゃん?」
「そらるさ…大丈夫、なんですね…?」
「あーごめん、泣かせちゃったか…俺達もすぐにつくからさ。毛布でも掛けてやって。」
「わ…かり、ました…っ」
なだめるように聞こえてくる優しい声がすっと耳に入ってくる。
そうだよね、このままじゃ寒いよね…そう思って、辺りを見渡せばテレビ横に
無造作に置かれているブランケットを見つけて、そっとかける。
「…心配、させないでくださいよ。」
「にゃー」
「ホント、困った飼い主さんだね…」
すり寄ってきたいろはちゃん達を抱きあげて、私はそらるさんたちを待った。
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紬-つむぎ-(プロフ) - 輪廻さん» ありがとうございます〜!更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。 (2020年3月23日 12時) (レス) id: 2363fe1fb7 (このIDを非表示/違反報告)
紬-つむぎ-(プロフ) - りれるさん» 初めまして、コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。これkらもよろしくお願いします<m(__)m> (2020年3月23日 12時) (レス) id: 2363fe1fb7 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻(プロフ) - 長文失礼しました。 (2020年3月22日 17時) (レス) id: 963d2f8943 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻(プロフ) - 鈍感なまふまふさんもしゅき………あ!コメ失礼します!応援してますね!まふくんかわゆい……尊い……有難うございます…こんな神の作品を作っていただいて……頑張って更新してくださいね! (2020年3月22日 17時) (レス) id: 963d2f8943 (このIDを非表示/違反報告)
りれる(プロフ) - これからの展開が楽しみですね!応援してます! (2020年3月20日 17時) (レス) id: 2ed8ca63dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紬-つむぎ- | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/-tsumugi-
作成日時:2020年3月15日 15時