【Fischer's/マサイ】お隣さん

04.栄養ドリンク ページ5

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「てかAさん、顔色ちょっと悪いけど大丈夫ですか？」

『んー、ちょっと気持ち悪い。でもタクシー乗ってるときピークだったから、それよりは少し落ち着いてきたかな』



「あーあ、明日は二日酔いだな」って言いながら、コンビニにでも行っていたのか、持っているビニール袋をガサゴソしているマサくん。



「ん。あげるから今日はこれ飲んで寝なさい(笑)」

『栄養ドリンク？』


マサくんが差し出したものを受け取ると、それはコンビニとかでよく見かける栄養ドリンクだった。



「それ二日酔いにめっちゃ効くから」

『そうなんだ！貰っていいの…？』

「どーぞ。遅くまでお疲れさま。」

『うわー、ありがとう。マサくんがいい子すぎてわたしちょっと泣きそうだよ、今』



エレベーターを降りて一緒に廊下を歩く。



「大げさだな(笑)」

『今日はちょっと優しさが沁みるくらい疲れてたの(笑)でもマサくんに癒された。ありがとう！』

「これくらいでAさんが癒されるならいつでもドリンク買ってくるよ」

『そこじゃないんだけどな(笑)』

「あはは。はい、着いた。まぁ今日はゆっくり休んで」




エレベーターを降りて歩くと手前にあるわたしの部屋。少し前を歩いていたマサくんは、わたしとマサくんの部屋の間で立ち止まり、振り返ってそう言った。



『マサくんもあんまり夜更かししちゃダメだよー？』

「俺は昼間に寝てるからいいの(笑)」

『もー(笑)今日は本当にありがとね。おやすみ。』

「おやすみなさい。」



ビニール袋を揺らしながら軽く手を振って、自分の部屋の鍵を開けているマサくんを見て、わたしも先程よりだいぶ軽くなった気持ちで玄関のドアを開けた。



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