保つ 25 ページ28
エーミール様に横抱きにされ、A様はお戻りになられた。
「え、A様!?エーミール様…これは…」
「私との対談中に倒れてしまったんです。しんぺい神さんの所にはもう行きました。原因は疲労だそうです。安静にしていればすぐ良くなると」
「疲労…分かりました」
「それでは、私はこれで」
A様をベッドに寝かせたあと、エーミール様は出ていかれた。
疲労…精神的負担が大きかったのだろうか…
私はそう考えながらA様を目覚めるのを待った。
暫くしてA様が目覚める。
「A様。お目覚めになられたのですね。おはようございます」
「あ…あぁ…」
「A様…?どうなされたのですか?」
A様の様子が少しおかしい…
「どこ…?みんなはどこ…?どうして私は1人なの?…いや!もう1人はいや!置いてかないでぇ!」
突如、A様が頭を両手で押さえながら叫びだす。
「A様!?落ち着いて下さい!」
「怖い…怖い…怖い!ここはいや!こんな所いや!マザー…みんな…ウグリシナさん…どこ…?どこにいるの?」
マザー…みんな…家族を呼んでいるのだろうか…
「………A様。大丈夫です。ウグリシナはここにいます」
私は少しでも安心させたくてA様を抱きしめる。
「あ…うぅ…」
私の腕の中で呻くA様はとても小さく感じた。
「落ち着きましたか…?」
「はい、ごめんなさい。取り乱しちゃって…」
「いえ、大丈夫です」
暫くしてA様が正気を取り戻した。
「あの…ウグリシナさん。私は…」
「A様はエーミール様とのお話中に突然倒れてしまったそうです。しんぺい神様は疲労が原因だと言っていました」
「そう…ですか…」
「…お飲み物を持ってきますね。少々お待ち下さい」
「はい、ありがとうございます」
A様が微笑む。
その笑顔には不安が滲んでいた。
A様は今とても不安定な状態だという事を再認識させられた。
しっかり支えなければ。
A様のお傍にいる者として。
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明日花(プロフ) - このようなめっちゃめちゃいい作品があるからこのアプリはやめられない!読み終わったあとすぐ一番右のお星様を押しちゃった、、、好きです! (2022年2月13日 7時) (レス) id: 6f8c950d7b (このIDを非表示/違反報告)
シュネー - あ、もう、好きぃ……………。は?もうストライクスリーアウトなんだが。最高かよ。(褒めてる) (2022年1月24日 22時) (レス) id: 1ee7840ed0 (このIDを非表示/違反報告)
陽華 - いつか、pink物となる。私の予感 (2020年9月22日 12時) (レス) id: 4fefb0da81 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の散歩 - ドストライクすぎて逆に鳥肌…。めっちゃハマります!あ、お星さまちゃんと右端押しときました! (2020年5月19日 22時) (レス) id: 7ad76e25a2 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - ドストライクな小説(^ω^)主人公の年齢ってどのくらいなんですか? (2020年5月19日 10時) (レス) id: 7fd9de27a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KIBA | 作成日時:2020年5月1日 18時