ぎゅっとされたくて（正門/、誠也/）2 ページ6
(誠也side)
リハ室のドアから離れたところで、
廊下に置いてあるベンチの近くで止まった。
Aの目線に合わせて屈んで、Aの頭に手を乗せた。
誠也「空野、大丈夫か？具合悪いんやろ」
『ふぇ…っ…っ？』
泣き顔のAがびっくりして目を見てきた。
誠也「腕引っ張ったりしてごめんな、痛かったやろ。
ああでもせんとリハ抜けられへんと思ってん」
メンバー全員揃う時間が少ないし、
Aに批判の目を向けずに中断させる方法が
そんな思いつかへんかった。
『なんっ……っで…？』
誠也「熱あるやんな？」
Aの額に手を当てると、
たぶん踊ってたせいやない熱さを感じる。
手を離すと、隠れてた目が見えたら
Aは自分でも戸惑ってる。
誠也「自分で気づいてへんかったんやろ。
いつもはリハで怒られても「はい」言うとるからわかるで、
具合悪いときの空野ぐらい。」
『…そうなん…っ？』
誠也「少し休んどき」
ベンチに座らしたら、急に『いややっ』て
Aはすぐ立ち上がった。
『ちゃんとリハやる…っ！』
誠也「ほら、そういうとこや。
普段やったら泣きながら駄々こねるとこちゃうやろ、
具合悪いからそうなんねん、少し休んで落ち着け」
『〜〜っ！！』
言葉にならない声をあげてムッとしとったAやけど
やっと諦めて座ってくれた。
それでようやく不機嫌が落ち着いてボソボソと喋り始める。
『………あたまいたい…っ…足おもくてうごかへん…』
誠也「もっと早よ気づけ」
『…おん…っ』
誠也「気づいたら俺らに言い？
誰でも言いやすい奴でええから」
『…わかっ…った……っ……ひっく…ひっく…』
Aが急にさっきより余計に涙流して泣きじゃくり始めて、
俺は焦った。
誠也「なんで泣くんっ？」
『っ……っわからへん…っ』
Aは涙をいっぱい溜めた瞳で見上げてきて
えぐえぐ泣きじゃくってる。
熱のせいで情緒不安定なAの顔を、
Aの肩に掛かってたタオルで拭いた。
『せーやくんっ…っ…ひっく…ひっく…』
幼い泣き顔で見上げられる。
誠也「タオル濡らして来たる。少しでも冷やしとき？」
『せーやくんっ置いてかんとってぇ…っ…』
今度は甘えた泣き顔でTシャツの裾を引っ張られた。
誠也「すぐそこや。置いていかへんって」
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らずべりー(プロフ) - そうだったんですか!ゆっくりで大丈夫なのでまた更新されるの楽しみにしてます！！ゆっくり休んでください！ (2023年2月6日 18時) (
レス) id: ed9e9b713f (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - 体調不良など諸々あって更新できておらず楽しみにしてくださっている方には申し訳ございません。 (2023年2月5日 21時) (レス) id: 7e6c597a49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐみ | 作成日時：2023年2月3日 1時
