A! と驚く僕の夢7 (ページ7)

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甘えさせたいとき（誠也/）2 ページ7

(大晴side)

結局、途中で停まってコロッケみたいなんを
Aに買ってあげてた。
誠也くん、Aには甘いんやな。

そのあと、御飯食べに行っても
Aは誠也くんの膝の上を自分の席みたいにして
当たり前に座ってて
誠也くんも文句も言わんと
そのまま食べたり話したりしてる。

小島「そんな、誠也くんとこずっと抱っこされて
ご飯食べるとか、普通の後輩やったら
そんなんありえへんで、A」

『ん？おん』

返事はしてるけど誠也くんのあぐらの足の間に
Aはちょこんと座ったまま。
ほっぺいっぱいに食べ物詰め込んで食べてる。

『あ、こぼれた。』
少し離れたところに手を伸ばしたAの肘が
飲み物のコップにあたって倒れた。

誠也「何してんねん」

そう言うてはいるけど、全然怒ってはいない。
とりあえずコップ起こしておしぼりで
こじけんも拭いてくれてるけど、
たぶん誠也くんのズボンも濡れてるけど、
特に怒ることもなく。

しかも、俺らが拭いてる間に
お腹いっぱいなって、
うとうとし始めてAが背中で
誠也くんの胸に寄りかかってんのを、

誠也くんは左腕でAが落ちひんように
支えてる。

大晴「A、寝るな〜」
俺がAのほっぺた突っついて起こそうとしたら、

誠也「ええよ、寝かしとき」
言われた。

Aは当たり前に、
先輩に抱っこされて寄りかかって寝てる気兼ねみたいなんもなく、普通に安心した顔で目ぇ閉じて、
ときどき前にガクンとなりながら寝てる。

小島「何も遠慮せんとずっと抱っこさせられて
勝手にジュースこぼされて
勝手に寝られても全然怒らないですね、誠也くん」

誠也「空野やなかったら怒ってる」

大晴「Aは特別ですか…」

誠也「普段無意識に限界超えるやんか、空野は。
こういうときぐらい甘やかしとかんと
どっかで無理が出るやろ」

小島「確かに、Aは自分の限界を知らないですよね」

誠也「小島も大晴も、空野の寮行って面倒見たりしてるんやろけど」

その後、俺らが熱い話をしてる間も
Aは寝てて、
途中で急に起きてハイテンションなってたりして、

楽しそうやったし
Aが安心して甘えてるのもわかった。
誠也くんとの距離を俺らよりずっと縮めてるのは
Aの特権やと思う。