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中に入るなり高級そうな雰囲気を漂わせた料理がテーブルの上に並べられる。
「これ…食べてもいいんですか？」
「いいよ。それより、早く食べないと冷めちゃうよ？」
凄すぎて言葉が出ない。こんな高い料理私が食べていいものなのか。全ての料理が輝いて見える。
恐る恐る口に運んでみる。素人の舌には有り余るくらいの美味しさが口いっぱいに広がる。
「どう？美味しい？」
「とても美味しいです…」
美味しすぎてこの世のものとは思えない。
口に入れた瞬間にとろけるとはこのような料理のことを言うのか。
「タルタリヤさんは食べないんですか？」
食べることに夢中になっていたが、ふと見るとあまり手をつけられていない。
「食べないなら貰っちゃいますよ」
「少し箸を使うのが苦手で…」
「なるほど。そんな一面もあるんですね」
「あーあ。誰かあーんとかしてくれるといいんだけどなぁ」
少し声のトーン上げてを話す。ここまで来ると本当に煩わしい。
「してくれるといいですね、誰か」
「してくれないの？」
「……するわけないでしょう」
そんな目で訴えてもダメなものはダメだ。顔面と声が美しいからって何でもしてもらえると思うな。
「一口だけは？」
何故そこまであーんを要求してくるんだ。
でも断って後から引きずられるのもそれはそれで嫌だしな。
「……一口だけですよ」
「ははっ！やっぱり頼んでみないとわからないよね」
表情が急に明るくなる。ここまで喜んでもらえるものなのか…。
一口分取り、口元まで運ぶ。
「ん」
「……うん！美味しい」
たちまち笑顔になる。
にしてもまさか箸を使うのが苦手だなんて思わなかったな。今までナイフとフォークで食べてきたのか。
「それにしても今のそれ、間接キス…」
「あ」
言われるまで気付かなかった。
自分の箸でやってた。
「へぇ。まさか気付かなかったの？てっきり俺はサービスしてくれたのかと思ってたけど」
するわけないだろう。普通に何も考えずやってしまった。
不快にさせてしまったなら申し訳ないと少し反省したが、口角を上げながら「一番美味しいもの食べちゃったなぁ」なんて言ってくる。
普通にこっちが不快である。
「もういいです。さっさと食べて先行きますよ」
美味しすぎるご飯も食べ終え、琉璃亭を後にした。
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蒼(プロフ) - やっぱりタリヤちゃんのベルトはｴｯｯｯｯｯﾁベルトですよね〜！！表現が分かりやすかったので凄くドキドキしながら見させていただきました〜！！好きです🥹🫶 (10月5日 15時) (
レス) @page40 id: 2e07dff5be (このIDを非表示/違反報告)
ららな(プロフ) - 初コメ失礼します🙇♀️とても面白くドキドキしながら拝見させてもらっています笑無理しない程度で頑張ってください！応援してます🔥 (2023年2月25日 15時) (レス) @page40 id: 58171cba1a (このIDを非表示/違反報告)
音羽すず(プロフ) - ゆっきーぷさん» いえいえ！長らくこの作品を読んでくださってありがたい限りです！ (2022年12月27日 15時) (レス) id: 07f0f0245e (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきーぷ - 何度もすみません… (2022年12月27日 12時) (レス) @page37 id: 01a1df8e04 (このIDを非表示/違反報告)
音羽すず(プロフ) - ゆっきーぷさん» なるほど…思いついたら書きますが、申し訳ないですがもしかしたら書かずに完結してしまう可能性もあります…。 (2022年12月27日 0時) (レス) @page36 id: 07f0f0245e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音羽すず | 作成日時：2022年7月21日 21時
