# 蘇ってくる思い出 ページ14
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病は気から、なんて言うけど
熱があるのを実感した瞬間、
一気に身体がドッと重みを増す。
熱測った？飲み物は？なんて
さっきから目黒蓮が聞いてくるけど、
適当に返事する気力すらない。
「 ベッド行こうよ、」
『 …………うごけない、』
絞り出した声は消えそうで、
汗でベタついた髪を撫でる目黒蓮は
やっぱり幻覚なんじゃないかと思った。
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そしたら途端に、
身体がフッと浮き上がる感覚。
私は何もしてないのに
目線が一気に高くなって、
目黒蓮に抱き上げられたんだと気づいた。
『 ちょ…… やめ、…重い、』
だけど所詮病人の抵抗じゃ
到底敵うはずもなくて、
「 大人しくしてて」なんて
低い声と共に、そのままどこかに運ばれた。
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寝室に着く頃には
もう全く力の入らなくなった身体。
そっとベッドに寝かされて、
横向きになった私の顔を
柄にもなく心配そうに覗き込む目黒蓮。
「 なんかいる？」
『 ……いらない、』
「 せめて水分だけでも、」
『 ……じゃあ、…そばに、いてよ、』
「 え？」
そしたら知らないうちに
自分でもびっくりすること言ってた。
あの目黒蓮に向かって
平気で甘えたような言葉。
……だけど違うの、
なんか、元彼の姿と重なって…っ。
「 ちょっと… なんで泣くの。
そんな辛いの？病院行く？」
『 ちがう……っ、』
「 何が違うの、」
『 わかん、ない……っ、』
しんどいからなのか、
悲しいからなのか、
それとも生理的な何かなのか、
よく分からない涙が
ボロボロ溢れて止まらない。
……だって、大好きだったの。
なんだかんだ元彼のこと
本気で大好きだったし、
ウェディングドレスだって
新婚旅行だって…
全部全部、……楽しみにしてたのに。
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こんぴ - めちゃくちゃ感動しました！次は山田涼介くんでかいてほしいです！ (9月2日 22時) (
レス) id: 752090bb54 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - とっても感動する素敵なお話でした(>_<)他のお話も読ませていただきますね！ (2022年12月26日 11時) (レス) @page37 id: 6ed58a0011 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 感動しました！泣きました！！目黒蓮の話また読みたいです！！！ (2022年1月22日 15時) (レス) @page37 id: f144e75419 (このIDを非表示/違反報告)
あ - おもろかった！ (2022年1月10日 14時) (レス) @page37 id: 6a6c6e6764 (このIDを非表示/違反報告)
ちっぷ - ほんとに感動しました！！ありがとうございます！！！！！ (2021年12月23日 10時) (レス) @page35 id: 0e171c8642 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：望穂
| 作成日時：2020年5月12日 0時
