俺の好きな人には好きな人がいます

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『本当に情けないな…俺は…』


成瀬「本当ですよ…」


『そうだよな…って、え!?成瀬!? ここ俺の部屋なんだけど…』


成瀬「知ってますよ。」


『いや、なんで入って…』


成瀬「ノックはしましたよ？」


『しても俺返事してないだろ。』


成瀬「あれ？そうでしたっけ？」


『…で？こんな時間にどうした？』


成瀬「夜這いですよ。」


『夜這いねぇ…それはどういう意味で？』


成瀬「え？」


『普通に寝るのか…俺を抱くのか。』



成瀬が男と寝ていることがあるというのは風の噂で知っていた。


俺だってシノさんが好きで、男同志の知識だってある。



成瀬「後者だったらどうします？」


『抱けば？』


成瀬「本気で言ってますか？」


『本気だけど。ただお前と一緒のパターンで1回寝たぐらいで付き合ってるって思うなよ。』


成瀬「…あの人ですか。」


『まぁな。』


成瀬「今だけでも忘れさせてあげますよ。」


『…頼むわ。』



俺は少し笑った。


それを見た成瀬は顔を近付けてきて俺と成瀬の距離は0になった。


その日の夜だけ、俺の体は成瀬に支配された。

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