俺の好きな人には好きな人がいます

ー９ ページ27

Aside
ー自室ー
『ｯ…』



目を開けた時に俺は何かの違和感を感じた。


……ん……？


俺の目の前には誰かの胸あたりが見える。


おっちゃん…？


そんなわけないか。


じゃあ誰だ、これは…


恐る恐るその人の顔を見ると…



『えっ…!?』



シ、シノさん!?


俺は驚きすぎて飛び起きるかのように急いでベットから出た。


え…？


俺、やってしまった？


あのシノさんと？


いや、落ち着け…


それは絶対にない…はず。


だって俺もシノさんもお互い服ちゃんと着てるし。


じゃあ、シノさんは何で俺の部屋に？


えっと…


昨日は、確かおっちゃんとおっちゃんの家で飲んでて…


あれ？


そこからの記憶が一切ない。


俺がどうやって寮まで帰ってきたのかも覚えてないし、なぜ今部屋にいるのかも覚えてない。


だから、もちろんシノさんが横で寝ていた理由も…



『これはマズい…』



俺は急いで部屋から出て準備をして、誰にも会わずに出勤した。


そして誓った。


お酒は控えようと。

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