あの風柱にも弱点があるようで。【不死川実弥】

漆 ページ7

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スパァーンと乾いた音が、不死川邸



ではなく、産屋敷邸の一室に響いていた.





「 ｯ テメェ何しやがる！！ 」



『 実弥くんが大馬鹿野郎だからですよ！！ 』





竈門くんの裁判が終わったあと、後藤さんたちと共に蝶屋敷へ向かうはずだった.



けれど、お館様に呼び止められ
「実弥の手当をお願いしてもいいかな」と依頼された.






だから、お館様の屋敷の一室をお借りし、手当てしているのだ.



お館様と他の柱の方々は、会議を行う部屋で待機しているという.










今は2人だけということもあって、
とりあえず平手打ちぶちかましました.





「 だからってひっ叩く必要ねぇだろうがァ！」


『 …… 』(無言の圧力)


「 ……ﾁｯ 」





あからさまに怒りを顔に表している.



きっと、裁判中やそれの前後で色々とあったこともあるだろう.





いやでも、大半は実弥くんが悪い.






『 さすがにアレはやりすぎだからね 』







裁判の一部終始は全て見ていた.





あの鬼の女の子…大丈夫かな


竈門くんも心配だし…


蝶屋敷行ったら様子見てあげよう










それに、
自らの腕を斬って鬼をおびき寄せるなんて…










ねぇ、実弥くん


もしかして、


これまでも自身の体に傷を付けて鬼をおびき寄せてたの？





『 ……実弥くんさ…
もう少し、自分を大切にして 』


「 はァ？ 」





『 ……なんでもない 』













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