あの風柱にも弱点があるようで。【不死川実弥】

拾漆 ページ17

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『 あの、聞きたいことと言いますのは…？ 』



「 俺は、不死川と仲良くなりたいと思っている 」







ぽつりと呟くように告げられたことは、予想外のものだった.



正直、そんなこと？と思ってしまったけれどあの真剣な顔を思い出すと本人にとっては大真面目なのだろう.





「 幼馴染であるお前なら何か方法が分かると思ってな 」



『 なるほど… 』





実弥くんと仲良く、か.





『 ちなみに普段はどのような会話を？ 』


「 しない 」


『 え、？ 』



「 喧嘩になる. 」







え、なぜ.

話す前から喧嘩になるって…




なんで？














『 それなら、おはぎをあげてみてはどうでしょうか？ 』



「 ……おはぎ？ 」





きょとん、とした様子で復唱した冨岡様.





『 はい.
彼はおはぎが本当に大好きなので、差し出せば喧嘩にはならないかと.
一緒に甘味処に行くのもいいと思います！

この前も、10個近く作ったおはぎを ものの数分で平らげてましたから. 』



「 なるほど(不死川はおはぎが好きなのか) 」





ムフフと笑う冨岡様.


意外と表情が豊かなんだなと思いながら彼を見る.








「 今度、会う時にはおはぎを差し出そうと思う 」



『 はい、頑張ってくださいね！ きっと喜びますよ！ 』



( ※やめましょう, 喧嘩になりますので. )





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