【 鬼滅の刃 】伊之助さんとそんな日々【 嘴平伊之助 】

伊之助さんがつまらなそうな日 ページ10

『 ケホッ、ケホッ 』



ああ、最悪

いつもは看病する側だと言うのに、風邪を引いてしまった



『 頭痛い… 』



体温高くて体だるいし、何もする気が起きなくて
しのぶさんには安静にしてくださいね、なんて優しくしてもらったけど



『 仕事溜まってるしなぁ 』



今日はいいよって皆言ってくれたけど罪悪感

でも、無理して長引くよりは安静にして一日でも早く直したほうがいいよね



『 少し眠ろう 』



眠い訳じゃないけど、する事もないので目を閉じる



｢ 何くたばってんだァ!!! ｣

『 ウワッ!!
て、伊之助さんっ 』



…と、眠ろうとした矢先に

いきなりガラッと勢いよく開いた扉
そして大声で入ってくる伊之助さん

超吃驚した



｢ しのぶから聞いた!
風邪くらいでくたばるなんてお前弱っちィな ｣

『 う、うるさいです 』



確かに弱っちぃけれども。
この人に遠慮の文字は無いようだ



『 体調管理、気をつけてたつもりなんですけどね 』

｢ どうすりゃ元気になんだよ ｣

『 薬飲んで、眠るしかないですね 』

｢ じゃあ寝ろ!! ｣

『 いや寝ようとしたら貴方がいきなり入ってきたんですよ 』



もう、何処までも自分本位な人
それでこそ、伊之助さんらしいけどさ



｢ …今日は、お前の飯食えねぇのか ｣

『 !
ふふ、ごめんなさい、今日はアオイが作ってくれますよ 』

｢ ふうん ｣

『 元気になったら私が作りますから 』



アオイの作るご飯もとても美味しいけど
私の料理を楽しみにしてくれている伊之助さんが何だか、愛おしい

なんて、風邪のせいで変な事を考えてしまう



｢ 早く元気に、なれよな ｣

『 うん、明日には元気になりますよ 』

｢ お前がそんなんだと
何か、つまんねぇ ｣

『 ふふ、』



猪頭を被っているから表情は分からないけど
でも少し、肩を落としているように見えるから

そんな風に私を思ってくれてるのが嬉しくて
早く、治さなきゃ

伊之助さんが小さくなった日→←伊之助さんがパンケーキを食べた日

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す