【 鬼滅の刃 】伊之助さんとそんな日々【 嘴平伊之助 】

伊之助さんに質問した日 ページ21

｢ 飯まだか!! ｣

『 まだ作ってもいませんよ 』



飯ィ!! と元気よく私の元に走ってきたはいいけれど
ごめんねまだ、何も出来てないの



『 出来たら呼びますから 』

｢ 腹減った ｣

『 もう少し待って、』



その言葉に被さるように、ぐぅぅ〜… と伊之助さんのお腹の音が鳴る



『 ふふ、もう、どれだけお腹すいてるんですか 』

｢ 仕方ねぇだろ!! ｣

『 そうですね、仕方ないからおにぎりだけ作りますよ 』



それなら今すぐ簡単に作れるし
幾つかおにぎりを握って伊之助さんに差し出せば、子供のように目を輝かせる


『 美味しいですか? 』

｢ ンめぇ!! ｣

『 よかった 』



いつもの如く両頬いっぱいに頬張る伊之助さんを見て、不意に思い出す

そう言えば先日、女の人と話してたあれ

好きな人とか、恋人とかの話



『 い、伊之助さん 』

｢ んあ? ｣

『 あ、あの 』



聞かない方が、自分の為かも

もしもいるって言われたら、何でだろう
立ち直れない気がする



『 や、やっぱり何でもないです 』

｢ おい、そーゆーの一番気になんだろーが
言え!! ｣

『 え、ええ… 』



まぁ、言いかけて辞めるのも失礼か



『 あの、すみません、前に女の人と話してたの聞こえちゃったん、ですけど 』

｢ ? ｣

『 その、好きな人がどーとか、恋人がどーとか…? 』



そういうお相手、いるんですか
って、しどろもどろになりながら何とか質問する

ああどうか、いるって言わないで



｢ あー、その話か ｣

『 た、たまたま聞こえちゃっただけなんですけどね!? 』



嘘。がっつり聞こうとして聞いてました



｢ 何かあの女、よく分かんねぇことばっかいいやがってよ ｣

『 え? 』

｢ スキナコ? コイゴコロ?
何かそんなんばっか言いやがって ｣



意味わかんねー! っておにぎりを食べながら少しイライラ気味

意味分からないってことは、そっか
じゃあ伊之助さんにそういう相手がいるってことでは、無い



『 そ、そうなんですか 』



あれ、何で私
少し安心してるんだ



｢ …でも、｣

『 ? 』

｢ 甘味処? とか誘われても行かねぇけど
お前となら行ってもいい ｣



それは一体
どういう意味なの、伊之助さん

伊之助さんが助けてくれた日→←伊之助さんがまだ自覚してない日

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