【 鬼滅の刃 】伊之助さんとそんな日々【 嘴平伊之助 】

伊之助さんと他の女性がお話している日 ページ19

『 あ、伊之助さんだ 』



外で一人、鍛錬をしている伊之助さんを見つけた
声をかけようかな、と思って辞めた

何故かって



女隊士 ｢ あの、猪くん ｣

｢ ア? 誰だお前 ｣

女隊士 ｢ ええ、酷い、覚えてないの? ｣



うっわ、何あの美人な女の人

隊服着てるから鬼殺隊の一員なんだろうけど、蝶屋敷に来たことないから私が知らない人だ



女隊士 ｢ 前に任務で一緒になったじゃない ｣

｢ 知らねえ ｣

女隊士 ｢ 知らねぇって猪くん貴方ねえ〜 ｣

｢ つーかお前も!! 俺は伊之助だッ ｣



遠いから、会話の内容はよく聞こえないけど
何だか女の人は楽しそうに笑っている

伊之助さんは通常運転っぽいけど

何だか、もや。



『 ん、? もやって何 』



胸の辺りがもやもや、手を当ててみても分からない



女隊士 ｢ じゃあ伊之助くん、よかったら私と甘味処に行かない? ｣

｢ ハーア? 何でだよ ｣

女隊士 ｢ 私が伊之助くんと行きたいから ｣

｢ 俺は別に行きたくねえ ｣

女隊士 ｢ つれないなぁ ｣



何だか、楽しそうだな
何、話してるのかな

あの二人、何か接点があるのかな
仲、良いのかな

て。



『 何考えるの私っ
別にそんなのどうだっていいのに 』



そう、別に何だって

伊之助さんがどこの誰とどれだけ親しくしようと別に
伊之助さんは私だけのものって訳じゃないんだし



『 でも少し、やだな 』



しのぶさんに言われた言葉を思い出す
" 好きな人なら信じてあげるべきですよ "

好きな人って。違う、そんなんじゃ



｢ アァ!? んだよ着いてくんな!! ｣

女隊士 ｢ だって伊之助くんつれないんだもの ｣

｢ 行かねぇもんは行かねぇんだよッ ｣



ぐるぐる一人で考えてたら、声が近くなってハッとする

こちら側に歩いてきていた二人
さっきより会話が聞こえる



女隊士 ｢ 甘味処くらいいいじゃない〜
あ、それとももしかして、恋人でもいるの? ｣

｢ ハ? ｣

女隊士 ｢ それとも好きな女の子とか? ｣

｢ ハァ!? ｣



な、な、
なんて話をしてるんだあの二人はッ!!

恋人!? 好きな人!?
何伊之助さん、もしかしてそんな相手が…



『 て、私何焦ってんの…っ 』



盗み聞きみたいで、何だか、
それ以上聞きたくもなくて、私はそそくさとその場を去った

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