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その日の仕事を定時より一時間遅れて終えたAは、松本に指定されたカフェで彼を待っていた。
正直、何がどうなっているのか解らないし、ここからどうなるかも想像がつかない。
そもそも、本当にただの同期・同僚である松本と個人的に親しくしてこなかったから、5年目にして初めて個人の連絡先を交換したのが、今日だ。
(‥‥っていうか、オシャレなカフェだし、この辺り来たこと無いし‥‥)
会社の最寄り駅から電車で25分の駅前は、再開発されたのか新しく、プロムナードも広くきれいだった。
夜でも外灯や周囲のマンションの灯りがキラキラと、まるで地上の星のよう。
Aの地元では星がそれなりに見えるけれど、都会の景色もこれはこれで綺麗だなと思う。
手元のスマホが揺れて、松本が駅に着いたことを告げる。
そのままそこに居てと書かれていたので、浮かしかけた腰をまた下ろしたAは、心臓が今更ドッドッドッと騒ぎ出すのを感じていた。
合流した松本が、レジでコーヒーと軽食をいくつか選んでいるのに気づき近づくと「腹減ってる？ とりあえず着いたら食おうぜ」なんて意味不明なことを言う。
「着いたら？」
「そう、こっち。小宮山ここら辺初めて？」
「え？ うん。っていうか、どこ行くの松本」
「うん？ まぁまぁ、うんうん」
「えぇ？ 私ちょっと不安なんだけど」
「大丈夫、なんもないから。ただ、提案があんの」
「提案？」
それも着いたらね。と社内どころか同ビル内他社の女子や男性ですらクラっとする笑顔を浮かべて、松本は有無を言わせない雰囲気でどんどん歩いていく。
もしや何かこれは私変なことに巻き込まれているのでは？
ようやくAがそう思い至った時、駅から５分ほどのマンションに辿り着いていた。
「え、どこここ？」
「俺んち」
「へぇ松本んち。‥‥えっ！？ なんで！？」
「まぁまぁ良いから来いって」
「わぁ」
エレベーターは10階で止まり、ここが最上階だと教えてくれた。
景色は素晴らしく、部屋数も少ない。
こんなところにあの会社の給料で暮らしてんの？ と疑問を覚えたところで、玄関の扉は開けられて、Aは部屋に入ってしまった。
そして。
「小宮山、俺とルームシェアしない？」
「――は？」
「光熱費は俺が持つ、小宮山には家賃の四分の一と基本的な家事を頼みたい。どう？」
「――は、はぁぁ！？」
天地がひっくり返るような提案に、椅子から転げ落ちたのだった。
(そして始まる二人のストーリー)
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お塩(プロフ) - ゆぃさん» そうなんです(笑)マチ子事件簿の裏にはこんなことがあったかも知れないんです(笑)マチ子ちゃんにMJ呼びさせるの超楽しいです☺☺☺ (2022年4月27日 9時) (
レス) @page27 id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆぃ(プロフ) - な、なんと！！あのお話の裏にはこんなことがあるなんて…🤣🤭🫣最高です💜 (2022年4月27日 6時) (レス) @page27 id: 7a81be16ec (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - ラムさん» ラムさんへ、午後の仕事の活力になってるなら良かったです！！相変わらずの安心安全お塩製なので大丈夫です(笑)バレンタインか？みたいになりますけどww (2022年2月14日 18時) (レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - ゆぃさん» ゆぃさんへ、お潤くんにならストーキングされてもなんのそのですね！今度本気でやばい方の書いてみようかなとか(笑) (2022年2月14日 18時) (レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - いくさん» いくさんへ。わぁぁそんな楽しんでいただけるなんて嬉しいですありがとうございます！！基本やっぱりハッピーエンドがイイですよね、まだまだここ増やしていきますのでこれからもぜひお付き合いください！ (2022年2月14日 18時) (レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お塩
| 作成日時：2021年11月2日 0時
