嘘だろ？ ページ33
「よっしゃ！！」
ずっとスマホとにらめっこしていたかと思えば突然の独り言。
その大きさが独り言の域を超えていることに定評がある松本が突然喜びの声を上げるものだから、一足先に楽屋入りしていた他のメンバーは「またか」という顔をするのみである。
その中で一人、にまにまと笑みを浮かべて近づいていく人物。
「潤くんなんかいい事あった？」
「ニノ。いや、うん」
歯切れ悪くも素直に頷く松本に、二宮の第六感的な何かそんな感じのものがピンとくる。
最近この男がこんな顔をしている時は大抵あの人絡みなのだ。
「Aさんだっけ」
「名前で呼ぶんじゃねーよ」
「こわっ！ その顔で凄まないで！ で？ 今度はどーしたの、ほんとハマってんだね」
「はぁ？ 仲良くなりたてってそんなもんじゃねぇ？」
「連絡一つが嬉しくて〜ってやつ？ やだぁもう潤くんったら」
「頭大丈夫か」
「やめてやマジな反応は。でもわかるよわかる、付き合いたてってそう言うことじゃんね！ 何でもないことがとにかく嬉しくて可愛くて堪んないんだよね春だな〜」
もう初夏だけどさ！ とノリツッコミを入れると、目の前の松本がおかしな顔をしている。ハトが豆鉄砲というか、全身全霊の「はぁ？」が見える。
二宮はおや？ と思う。
なんか変な反応だぞ、と。
「あの、潤くん？」
「お前何言ってんの、付き合ってねぇよ」
「は」
「「えぇー！！」」
二宮の驚きよりも、後ろで耳を欹てていた相葉と櫻井が大声を出す。大野も驚いていたようで、顔はこちらを向いている。
三人とも興味のない振りをして、松本と二宮の会話をしっかり聞いていたのだ。
「付き合ってねぇの？ 俺てっきりあの子と別れたんだとばっかり。ねぇ相葉さん」
「ねぇ！ 俺も！ 最近会ってないって言ってたしさぁ、ねぇ翔ちゃん」
「ちょ、なんなんだよ皆で」
「いやお前、だってこの間家に行ってご飯作って来たんだろ」
「作ってもらったんじゃなくて、松潤が作ってきたの！？ きゃーっ」
「雨に濡れた年上の女性の部屋とか、きゃーっ」
各々勝手に盛り上がって、こうなると暫くはどうしようもない。
「そりゃもうこの後は一つだよな、こう、タオルを持ってさ『拭かないと風邪をひくぜ‥』」
やけに格好つけた櫻井が、目の前にいた相葉の肩を抱く。
「『あっ、松潤‥』」
相葉もノリノリでちょっと恥ずかしそうな振りをする。
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お塩(プロフ) - ゆぃさん» ゆぃさん、一気読み疲れないですか？今後どんどん長くなる上に、どんどん何なのこの人たちってなるので(笑)ありがとうございますー！ (2021年10月3日 19時) (
レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆぃ(プロフ) - 小出しもいいけど、一気に読めると尚嬉しいから 一気に出しても大丈夫ですよ~♪ (2021年10月3日 13時) (レス) @page29 id: 7a81be16ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お塩
| 作成日時：2021年9月29日 1時
