【瀬名泉】推しなんかよりもキミがいい。2

第46話 ページ2

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季節は初夏。

燦々と照りつく太陽の下で、あたしことAは人生最大の大ピンチを迎えています。






『……。』



｢……。｣



『お、おはようございます……?』



｢……。｣



『……あの』



｢……。｣





現地に集合してからおよそ5分。


あたしの正面でばっちりとイケメンに着こなしている(?)瀬名さんが、顔を固めたまま反応しません。




ずっとこちらを見ながら。



えぇ、ずっと。






『……瀬名、さん?』



｢……っ、｣



『熱で頭やられましたか……少し顔赤い気がするし。時間あるし、休みま…』



｢ちょ、近いってばぁ!｣



『……?』






言ってることは意味不明だがとりあえず意識は帰ってきたようだ。

まぁ今日は暑いから無理もない……かな?


というか……いつもと同じようにネチネチと小言を言ってくると思ったのに。これじゃあ自分の調子も狂っちゃうんだけど。




『……とりあえず、どうしますか』





｢……はぁ。無自覚ってキツい｣




『あたし的にはちょっとこの格好で出歩くのが嫌なので人気の少ない所行きたいです。乙ゲーもやりたいし。

……ごめんなさい今何か言ってました?』




｢別にぃ。

それよりアンタ、その格好どうしたの｣



『茉那果と買いに行った……というか買わされたというのが正しいです。私はズボンで来たかった』




｢ふぅん……｣




『お願いします変って言って下さいその方がいっそ清々しいです』




｢……いや、別に……似合ってる……けど｣




『……? なんて言いまし』




｢……っあぁ、もう!ゆうくんの方が可愛いからぁ!!｣




『えぇ、何ですか突然!?』






最後の方何も聞こえなかったんだが。


というかこんな調子でライブ楽しむとか辛いんだけど……

茉那果先生助けて、三次元の人はやっぱ無理!あたしのHPはもう0よ!!









*｢いくさ｣

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