1話 ページ1
・
「まず、事の発端は昨日の夜。…そうだよな？」
机に両肘をつき、周りをじろりと睨みつけながら発言する紫。
「せやな」
普段は穏やかな橙ですら、今回ばかりは殺気が止まらない。
「ッあー、！！！イライラする」
机をダァンと叩きつけ、怒りを露わにする水色。
「おちつけ、ころん」
即座に制する桃色も怒りを隠しきれていない。
「…昨日の状況を詳しく思い出そうか。」
目をふせ、青筋を立てながら言葉を放つ赤。
「まず、珍しくお姉ちゃんの帰りが10時を回っていたんですよね」
片手に握った新品のバットを怒りのままに握りしめる黄。
「そう。帰ってきて顔を見たら真っ赤で可愛くて…、」
うっとりした様子で語る水色。
周りもみんな目を細めて溶けたような表情を見せる。
…が、すぐに殺気が芽生え始めた。
「どうしたの、って聞いたら…、」
思い出したくもないのか奥歯をぎりっと噛み締める桃色。
「『彼氏、できちゃった』」
再現度100%の橙色。
刹那
ﾊﾞｷｯ
黄色の持っていた新品のバットが折れ、
ﾊﾟﾘﾝｯ
紫色の握っていたコップが割れ、
ﾐｼｯ
リビングの机にヒビが入った。
「俺が誰？なんて聞けば『えへへ、同僚の翔くん!』って。」
「まじ誰だよ。」
「寺島翔。○○部署に所属の21歳。ただの平社員。」
「顔は？」
「ハダカデバネズミ」
「学歴」
「そこら辺の高校にそこら辺の大学。」
「今までの功績」
「特には。平凡な奴。」
「…ッチ。なんでそんな奴が俺のねーちゃんと付き合うねん。意味わからんねんけど。」
「は？」
「は？」
「は？」
「は？」
「は？」
「…は？？」
「ジェルくん？？ねーちゃんは俺のね？？」
「いや兄ちゃん何言ってんの？ねーちゃんは俺のなんだけど。」
「ほざくなって。ねーちゃんは俺の。」
「はぁ…。いい加減現実見てくださいよ。おねえちゃんは僕のですから。」
「おめーらが何言ってんの？？ねーちゃんは僕のだから。」
バチバチと火花が散る。
話し合いが一向に進まないのはみんなが姉のことを好きすぎるからであろう。
ｶﾞﾁｬ、
『ただいまー』
「おっ、おかえり、!!!」
『ん？どうしたのみんな集まって』
「んーん？それよりおねーちゃん、着替えようよ」
『そう？うん、着替えてくるね』
最愛の姉が上に行ったのを確認して紫が発言する。
「…、今日はここでお開きとする。くれぐれも会議のことは内密に。」
うん、と全員が呟き終了。
ｰｰｰ
家族会議、
始まります。
ｰｰｰ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 348人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆのり - すごく遅くてすみません。�，�いいと思います。なーくんやジェルくんは無期限活動休止となっておりますが6人のすとぷりを見たいし、この話がすごく楽しいので個人的には�，�いいと思っております。お話が更新されるのを楽しみに待っております！ (2022年10月2日 22時) (
レス) @page10 id: 8e1b58e6af (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - なーくんは許されなことをしました。ですが嫌いになれません。 (2022年8月29日 19時) (レス) @page10 id: bcac7806e7 (このIDを非表示/違反報告)
せりたん - 自分的には�，�いいですが、作者さんは申す気になれなうのであれば�△任發�まいません。でも一つ言えるのは、この小説を楽しみにしている方は私を含め大勢いると思います。これを決めるのは作者さんですが。 (2022年8月2日 13時) (レス) @page10 id: eb1cbcbf36 (このIDを非表示/違反報告)
ﾐﾐ子 - １番がいいです。確かにひどいことをしていますが6人で1つだと思っているからです。検討、お願いいたします (2022年7月31日 18時) (レス) @page10 id: aa2b55b842 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜＠歌い手(掛け持ち)(プロフ) - 私は【1】が良いです。理由としては、この作者様が作る作品が好きと言う人も居るので。小説は小説。現実は現実で分けた方が書きやすいじゃないかなと思います。 (2022年7月24日 6時) (レス) @page10 id: e6e224823d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ごりら | 作成日時：2021年9月14日 21時
