教えてアゲル。【Kei.Inoo】

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クリスマス。







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慧『綺麗！めっちゃ綺麗…！』







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夜の街にきらびやかに光るイルミネーションを横目に、手を繋ぐ私たち。







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慧『ねぇっ！サンタさんいるんだけど！！』







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子どもたちにプレゼントを配るサンタさんに、目を輝かせる慧くん。







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慧『俺もほしいな〜』







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『はしゃぎすぎ！』







慧『だって！Aと会うの久しぶりだし、研修も頑張ったし！』







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慧くんは先生に推薦されて、１週間前まで県外の研究所に行っていて。







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研究室漬けの毎日から抜け出した今、すごく生き生きしている。







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『お疲れさまです…♪』







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慧『ねぇねぇ、このニットって俺のため？』







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おしゃれなカフェの、クリスマス限定のテラス席でホットココアを飲みながら、慧くんが言う。







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慧『白ニットが好きって知ってたの？』







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”このねぇ〜、身体のラインが見えるのがいいんだよね”







なんて言いながらまじまじと見つめられる。







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あながち間違いじゃないんだけどね。







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『変態っ！』






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慧『そんなの今に始まったことじゃないも〜ん』







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こうやって笑い合えるときが、一番幸せ。







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『ほんっとに綺麗だね……慧くんと来れて、良かった…！』







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慧『俺にはAの方が綺麗に見えるけどね』







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『はいはい、そうですね………』







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こんなこと言ってるけど、ストレートに伝えてくれる慧くんに、本当はすごく照れている。







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大きなツリーに灯された灯りは、私たちを静かに照らす。







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慧『ねぇ、A………』







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私に視線を戻して、穏やかな笑顔。







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『どうしたの…？』







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慧『………結婚、しよっか』







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