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「まあ返してるって言っても俺が働き出してからだし完済には程遠いんだけど。」
「な、んでお兄ちゃんが借金を...?」
「ここは親父の劇団だし、俺の実家でもあるからな。売り飛ばすより、何処か良い劇団に使ってもらう方がいいなと思ってた。」
最近光熱費の請求額が上がってたのも松川さんがどこかの劇団に貸してくれたのかと思ってたけど、使ってたのはいづみ達だったんだな。報告ないからそろそろ見に来ようとは思ってたんだけど。とお兄さん。
「Aのところに借金請求が行ってるなんて俺も知らなかったぞ..」
「?左京くんが知らないのは当たり前でしょ。」
「俺はここの取り立て担当だぞ」
「え、何左京くんヤクザやってんの?」
そりゃ雰囲気も変わるわな、と笑う。
「とにかく、監督や支配人の2人がしっかり状況把握出来てないなんてもってのほかだろ?抱えてる劇団員の生活を保障しなきゃいけないんだから。2人がしっかりしなきゃ。そんなに甘いものじゃないぞ。」
「そんなにいうなら尚更お兄ちゃんが手伝ってよ」
「話聞いてたか?俺には仕事があるし、お前が言ってるのは甘えだろ、自分の行動に責任を持てって言ってんだ。」
とにかく俺は手伝わない。先のことしっかり考えろよ。と鞄を持ち玄関へ向かう監督のお兄さん。
「ちょっと待ってください!!」
「...?」
「あの、監督は僕1人しかいなかったこの劇団をこんなに大きくしてくれたんです!まだ全組揃ったわけじゃないけど、潰れかけだった劇団に人を集めて僕たちに演劇をさせてくれました!稽古もつけてくれて、沢山のことを教えてくれました!」
「...」
「たしかに監督に足りない部分があったかもしれない。でも、それは僕たちを優先してくれたからで!料理や家事の事も僕たちと一緒にここに住んでしてくれてるけど、どうしても手が回らないみたいで。」
僕たちも学生であまり手伝えなくて、今頼れる人がお兄さんしかいないんです!そう伝えると
「えっと、「咲也です!」咲也くん。
今妹もここに一緒に住んでるって言った?」
「...え?」
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かえで(プロフ) - なんか暇だったからいろんなやつ探してたら見つけたなにこれ面白いんだけど!!いづみちゃんのお兄ちゃんの発想はなかったです!!最新楽しみにしているので最新頑張ってください!! (2018年7月23日 20時) (レス) id: 8aea4f5179 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬戸 | 作成日時:2018年1月11日 3時