しあわせ ページ36
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『ね、ねぇ!ちょっと!近すぎるってば…』
「あり?俺にはもっと抱きしめて欲しいって聞こえやしたぜ?」
何としてでも私を離すまいと、強い力で引き寄せられた私は身動きも取れない状況にあった。総悟の胸元に顔が密着する体勢にされている私は、総悟の心臓の鼓動が規則正しくなっているのを耳元で聞いていた______
『…抱きしめては欲しいけど、せめて下着着させて欲しいんだけど…』
「昨日あんなにお互いの裸見たのにかィ?」
『それとこれとは話が別なの!あと恥ずかしいからあんまり言わないで!』
私のことをニヤニヤしながら揶揄う彼とは、お察しの通り、昨晩一緒になることができた______
けれど、特別関係が変わったとかは特になく、今朝もいつも通りの朝を迎えた。
ただ…いつもと違うと感じることは、お互いの距離感がより縮まったように感じられた_____
「しょうがねェ、すぐ拾って着てこい」
『やっと離してくれた…』
私は総悟に裸を見られないよう、モゾモゾと毛布の中に体を潜らせ、床に落ちている下着を拾い上げると、着替えをすぐに済ませて相互の元へと戻った。
『ねぇ、総悟』
「ん?何でィ」
私たちは毛布に包まりながら距離を縮める、お互いを見つめ合う。
『ふふ、なんでもないっ!』
「おい、なんか言いかけただろィ!」
こうして2人で一緒に笑い合える日が幸せだとよりいっそう実感した朝になった______
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内藤。 - いつもドキドキしながら見てます!最高です! (2021年7月15日 23時) (レス) id: c44f8901d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お砂糖 | 作成日時:2021年3月2日 0時