どんよりとした曇り空 ページ26
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早速土方くんをリビングに招き入れた私たち。
夏が近づくこの季節はとてもジメジメとした気温が続いており、室内のクーラーが心地よく感じる。
「…にしても、総悟が最近変わったのはまさか妹ができたからだったなんてな」
『…というのも、総悟に何かあったんですか?』
土方くんが総悟が近くに居ないかどうか、キョロキョロして確認する素振りを見せた。
『総悟ならきっと朝シャンです。』
「あの野郎…またサボる気だな!…話を元に戻すぞ。総悟から姉の話は聞いたか?」
姉というのはきっと、以前に聞いた話であろう。総悟には実のお姉さんがいて、病で亡くなったとだけ聞いていたけど…
私は土方くんの問いに対して“少しだけ”と頷くと、そのまま話を続け始めた。
「あいつは幼い頃から姉といつも2人だった。父親が海外で仕事をしているとかなんたら聞かされていたが、あいつの姉貴が総悟の親代わりみてェなモンなんだ。」
『…そう、なんですね。』
「だが、姉貴が亡くなって以来、あいつは何処か俺らに距離を置いてるみてェなんだ。…まるで、誰にも頼らず、孤独の世界で生きているみてェに見えらァ」
そう話す土方くんの表情は、まるで今日の空模様のようにどんよりと曇り空であった________
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内藤。 - いつもドキドキしながら見てます!最高です! (2021年7月15日 23時) (レス) id: c44f8901d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お砂糖 | 作成日時:2021年3月2日 0時