物申したい ページ20
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「そこでだ。まずはこれを見てくだせェ」
お兄ちゃんは何やら紙に作戦を書き出したらしく、ぱらっと広げると、そこにはこれからの私たちの“ 約束事 ”が書き出されていた。
『なになに…』
お兄ちゃんが広げた紙に記されていたのは_______
1.外出する際は時間をずらす。帰りも極力別行動で帰宅する。
2.学校では兄妹ということを絶対に周りに話さないこと。
3.家に客を呼ぶ際は必ず許可を取ること。
4.付き合っていることは周りに公言しても良い。
5.俺のことを名前で呼ぶこと。
『ちょっと最後の2つに関して物申したいんだけど…』
「どうぞ」
お兄ちゃんはとぼけた顔で私のことを見つめてきた。
『名前で呼ぶって何?!自分でお兄ちゃんって呼べって言っていたくせに…それに、私たちが付き合っているって公表したら色々と面倒なことになるんじゃ無いの?先生たちは事情を知っているわけだし…』
「名前は俺が読んでほしいだけでさァ。それと、付き合っていることは無理に公言する必要は無いですぜィ。わかりやすくいうとだな…」
要するに、今日私の家に居合わせた神楽ちゃんや妙ちゃん、近藤さんたちが私とお兄ちゃんの関係性について今後しつこく問い詰めてきた場合には“ 付き合っている ”と公言しても良いとのことで…
何も聞かれるまでは今まで通りの学校生活を送るということらしい
『なるほどね、それなら話はまだ分かるけど…あと名前!お兄ちゃんじゃダメなの?』
「嫌でィ。好きな女からお兄ちゃんって呼ばれても嬉しくねェですぜ。ほら、総悟って言ってみろィ」
お兄ちゃんは私の顔を真剣に見つめて言うと、私もしびれを切らし、小さく口を開けた。
『総悟…、これでいいでしょ?』
私が名前を呼ぶと、お兄ちゃんは嬉しそうにくしゃっと頭を優しく撫でてくれた_______
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内藤。 - いつもドキドキしながら見てます!最高です! (2021年7月15日 23時) (レス) id: c44f8901d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お砂糖 | 作成日時:2021年3月2日 0時