これからの約束事 ページ19
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その後、夕食に入浴を済ませた私たちであったが、思いが通じ合ったからといって特に変わったようなことは何一つなく、強いていえばお兄ちゃんからの愛情表現が強くなったくらいであった。
時刻は22時を回ったところ。私は寝室でベッドに横になってスマホをいじっていると、ガラッと扉が開く音が聞こえた。
「ん、もう寝んのかィ」
『まだ寝はしないけど…なんか疲れちゃって』
私がベッドに寝転んでいると、お兄ちゃんも私のベッドの方に腰をおろしてきた。
「ちぃと話があるんでィ。」
『話?よっ…と』
寝転んでいた体をむくりと起こし、お兄ちゃんが腰掛けている場所の真横に座り直した。
「俺ら、学校では赤の他人の設定でいるよなァ」
『うん、誰にも兄妹ってことは話していないよ』
私はお兄ちゃんの顔を見てコクリと頷くと、その返事を聞いてまた「うーん」と悩む素振りを見せた。
『…どうかした?なんかまずいことでも…』
「まァ、まずいことではねーですぜ。ただチャイナや近藤さんたちに家がバレてるってところが今後怪しくなってくるんじゃねぇかと思ってねィ」
確かに、私たちは当初、適当に接待して追い返そう作戦を立てていたのにもかかわらず、予想していなかった近藤さんのストーカー行為まで押しかけてくる始末で…
『まずいよね…まさか神楽ちゃんたちが朝から迎えにくるなんてことがこれから無いといいけど…』
「そこでだ。まずはこれを見てくだせェ」
お兄ちゃんは何やら紙に作戦を書き出したらしく、ぱらっと広げると、そこにはこれからの私たちの“ 約束事 ”が書き出されていた。
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内藤。 - いつもドキドキしながら見てます!最高です! (2021年7月15日 23時) (レス) id: c44f8901d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お砂糖 | 作成日時:2021年3月2日 0時