とりあえず一緒に… ページ18
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私たち兄妹の思いが通じた今、今まで遠慮がちに重ねられていた唇も引き寄せられるように重なり、離れていた距離がゼロになっていく_________
お兄ちゃんは私から優しく唇を離して目を合わせると、今までに見たことのない優しい笑みで私の頭を撫でてくれた。
「大事にすらァ、A」
『…うん、約束』
血の繋がりはなくとも兄妹は兄妹なのであり、いずれこの事実を両親に知られるのかと思うと正直胸が苦しくなり、私の表情が強張る
表情の変化に気づいたのか、お兄ちゃんは私の顔を心配そうに覗き込むと、人差し指で額をツンツンと突いてきた。
『もう、何するのよ』
「なーんか、悩んでそうな顔してっから。まァ、俺らは普通じゃない兄妹になっちまったからねィ」
お兄ちゃんは「うーん」と考えるような素振りを見せ、再び口を開いた。
「ま、これからのこともよく話し合うこととして、とりあえず一緒に風呂に…」
『入りませんっ!!』
最後まで言わせずに言い切ると、チッとあからさまに不機嫌な表情で私のことを見つめると、「夕飯にしようぜィ」とキッチンの方へ行ってしまった。
そういえばみんなに振る舞うだけ振舞って自分たちは何も食べていなかったなぁ…
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内藤。 - いつもドキドキしながら見てます!最高です! (2021年7月15日 23時) (レス) id: c44f8901d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お砂糖 | 作成日時:2021年3月2日 0時