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「ごめんねー、Aちゃん！」
笑いながら手を合わせて謝ってくるジェファン君。
『全然謝罪の気持ちが伝わって来ないんですけどー』
つられて笑いながら自分のクラスへと戻る。
「だってお化け屋敷でお化けにおんぶされて出てくる人初めて見たからさ。
……でも結果的にはよかったじゃん？」
『ま、まあ…それはそうだけど…』
そうだ。あの血まみれの医者の正体は……
.
.
.
「おま……何やってんの」
すっかり座り込んでしまった私に近づいてきた彼。
私は視線を下に向けたまま怖さのあまり声も出せなかった。
「おーい、Aさーん…」
目の前にしゃがんだその人を視界に入れたくなくて体操座りでうずくまる。
「俺だって、俺」
『え……？』
聞き覚えのある声に顔を上げると、
『ダ…ニエル…』
一瞬で全てを悟った。
私…恥ずかし過ぎる…
「ほら、立てるか…？」
ひそひそ話をするような小声で差し出された手を握ってはみるものの、腰に力が入らなくてなかなか立ち上がれない。
「ったく……ちょっとだけ我慢してな」
そう言うと身体を支えてゆっくりゆっくりお化け役が待機する場所であろう裏側へ連れて行ってくれた。
「…立てるようになるまでここにいていいから」
『あり…がと…』
でも、裏側といえどやっぱり暗くて恐怖心が煽られることに変わりはなくて…
『…ニエリ……』
ついその大きな手を繋ぎとめた。
「怖いんか…？」
何も言わずただ頷くと
「しゃーないなあ」
クスッと笑って手を繋いだまま隣に腰を下ろしてくる。
それからしばらくお互い何も話すこともなく他のお客さんに気づかれないように息を潜めていた。
自分から呼び止めておきながら、仕事はいいのかなとも思ったけど…
けど…
触れ合っている肩とか、
繋がれている手とか、
こんな真っ暗な中に至近距離でいることとか、
全てのことが嬉しくて、ドキドキする。
私がどうにか立てるようになった頃
恥ずかしいから、って断った言葉を聞き入れてくれない彼におんぶされて、
外の明るい世界に出て行く羽目になりました。
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しずく(プロフ) - 通行人さん» ありがとうございます！遅くなってしまい申し訳ないです。やっとオサナナナジミ。2を公開できますので楽しみにして頂けたら嬉しいです^^ (2018年7月23日 14時) (
レス) id: 1f3b3782e0 (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - せりさん» コメントありがとうございます！楽しみにしてくださってるんですか。有難いです！もうすぐ続きを公開しますね^^ (2018年7月23日 14時) (レス) id: 1f3b3782e0 (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - yuuhattoriさん» ありがとうございます！そんなに喜んで頂けてるなんて嬉しいです；；そろそろ2の方を公開しますので！ (2018年7月23日 14時) (レス) id: 1f3b3782e0 (このIDを非表示/違反報告)
通行人 - 面白いです！続き気になるああああああ (2018年7月8日 17時) (レス) id: b198da2ece (このIDを非表示/違反報告)
せり - 今回も面白い！オサナナナジミ。2嬉しすぎます。楽しみにしています！！頑張って下さい^_^ (2018年7月7日 21時) (レス) id: a32ee9cad6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しずく | 作成日時：2018年3月7日 22時
