52.たまにはマトモな神と ページ4
A「離して！！」
闇雲に黎斗を拒否してその腕から抜け出そうとするAを黎斗は離さない。
黎斗「落ち着いて聞くんだ！！君はその程度の女だったか？我を忘れて自分を消滅させる程愚かだったか？」
その言葉に自分の両腕を強く掴んで真剣に見つめる黎斗をAは睨み返す。
A「ええ私は愚かだったわ！貴方に騙されて、用が済んだらゲーム病にされる程度の女でしたよね！」
黎斗「君に嘘をついた事はない！」
A「もう騙されません！私見たもの！黎斗さんとの本当の過去を！！！」
黎斗を睨みつけながら怒りで震え、涙を溜めた瞳のAを黎斗はため息を一つついて優しく微笑んだ。
黎斗「君はドクターだ。もっと冷静になれ。私達がこんな風になってしまう事こそ、あのバグスターの思うツボだとは思わないか？」
黎斗のその言葉と穏やかな表情にAは少し冷静を取り戻した。
黎斗「私は神だが、また別の神に誓って言うよ。君を騙した事などない。」
A「でも、、私、見せられたんです。あの頃の黎斗さんには本当の恋人がいて、、私はただの遊びで、、」
黎斗「君はどんな緊急事態や急変にも冷静な判断と対処の出来るドクターだろう？普通の女の様に騒いだり取り乱したりする様な君じゃ無かった筈だけど？」
A「でもあんな事を知ったら冷静でなんかいられません！」
黎斗「何を見せられたのかは知らないが、何故君は愛し合った私ではなく、あんなバグスターの見せた虚映を信じたんだ？」
A「虚映、、？」
黎斗「もう一度言う。私は君を騙した事などない。心から愛していた。」
もう大人しくなったAの顔を覗いて黎斗はにっこりと微笑んだ。
黎斗「未来を変えるのは簡単だ。だが過去は絶対に変えられない。しかし、悪意を持って操作すれば過去は簡単に歪められてしまう。」
Aはもう錯乱などはしていなかった。
真っ直ぐに自分を見つめる黎斗の目を見て、その言葉に素直に耳を傾ける事が出来るようになっていた。
黎斗「A、君の見た私との過去はきっとバグスターが君の気持ちを掻き乱すために都合良く作った虚映だ。そんな物に乗せられて、我を忘れて消滅してしまう様な君ではないはずだ。」
A「黎斗さん、、」
黎斗「君はこの私が選んだ女だ。聡明な君には真実が何か解るはずだろう？」
黎斗に優しく抱きしめられて、Aはそっと目を閉じた。今、流れて頬を伝うのは、安堵の証だった。
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うなぎ(プロフ) - 読み返しました。展開も会話も全部おもしろいと思う。打ち切り残念。結末のテーマは壮大な愛か、、、。色んな愛の形だよ。 (2018年5月27日 21時) (
レス) id: f7b08b87dc (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - 優芽さん» どうもありがとうございます！また次回作、良かったらみてください♪ (2018年5月17日 17時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - moon791さん» いつも本当にありがとうございます！今回はこんな形でしたがまた次回頑張ります♪ (2018年5月17日 17時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - kojiさん» 途中で終わってしまってすみません！！またよろしくお願いします！ (2018年5月17日 17時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
優芽(プロフ) - お疲れ様でした！面白かったです！次回作でも、あえることを願っています… (2018年5月15日 14時) (レス) id: aed56382a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おおさきまいこ | 作成日時：2018年4月29日 1時
