元鬼狩りと刀 参

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睦｢．．．どいて血だらけなんじゃ、主。｣

へ｢出血量が多い．．．っ！｣

巴｢すぐに止血を．．．！｣

『．．．．．．長曽祢？』


長曽祢虎徹の顔色が悪い。


夜｢血を、止めないと．．．｣


グラリと、長曽祢の身体が倒れる。

その身体をAが受け止める。


『長曽祢．．．？長曽祢！？』

睦｢どういたんじゃ！？｣

髭｢酷い顔色だね。息も荒いよ。｣

蜻｢ま、まさか矢に！｣

夜｢当たってたけど．．．かすった程度だったよ？｣

『(童磨っ．．．！次会ったら切り刻んでやる！！！)』


Aの額に痣が浮かび上がる。


蜻｢毒矢だったんだ！！早く対処をしなければ．．．！｣

睦｢毒矢じゃと！？｣

夜｢嫌な感じはしたけど、そのせいだったんだね．．．！｣

『一先ず、本丸に戻らないと．．．！』

蜻｢自分が長曽祢を運びます。｣

『頼んだ。
こんのすけ！すぐにゲートを！！』

こ｢はい！
．．．って！主さまが何故血を！？私が繋ぎますから早く止血をなさってください！｣

『っ．．．分かった。』


少し集中し、血管を塞いで血を止める。


睦｢止められたかえ！？｣

『．．．うん。止まった。』

へ｢血を流しましょう！少ししみるかもしれませんが．．．｣


長谷部が水筒を取り出す。


『うん。ありがとう、長谷部。』

へ｢いえ！腕をお出しください！！｣


左腕を捲って出すと、そこに水が掛けられ、ある程度血液が洗い流される。


『ありがとう』


Aが手ぬぐいで水分を拭き取る。


髭｢！．．．こんなに酷く食い込ませてたのかい．．．｣

睦｢爪あとが、くっきり、いくつもっ．．．最早深く抉れた引っ掻き傷じゃ．．．｣

巴｢薬研に持たされた包帯とがぁぜがある。取り敢えず巻いておこう。後で薬研に診てもらえば良い。｣

『．．．うん。』


巴形薙刀がAの左腕の傷にガーゼを当て、包帯を巻く。


『ありがとう、巴。』

巴｢あぁ。薬研にやり方を教えてもらっておいて良かった。｣

こ｢繋がりました！！｣


繋がったゲートから、急いで本丸へ戻った。


薬｢．．．何事だ？｣

浦｢．．．？．．．長曽祢兄ちゃん．．．？｣

蜂｢贋作．．．？｣

『手入れ部屋の用意は。』

薬｢整ってるが．．．演練のはずだよな？｣

『．．．最後の相手が毒矢使いやがったんだ。』

薬｢毒矢！？そんな刀装ないはずだよな．．．｣

蜻｢おりじなるだと言っていた。｣

薬｢はァ！？｣


急いで手入れ部屋に向かった。

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