元鬼狩りと刀 参

113《仇》 ページ13

それから数週間後の一月下旬


燭｢今夜でいいんだよね？｣

『うん！』


遂に宴の日である。


『今日やるのは〜、演練だけ〜』

睦｢それもこの本丸の近くじゃ。早う終わらせるぜよ！｣

『そうだね！』

へ｢そろそろお時間です。向かいましょう。｣

『うん！』

睦｢今日はわしも行くぜよ！｣


この日の第一部隊と他十振り近くを連れ、演練場へ。

六回中五回、無事勝利で収め、いよいよ最後の相手。


？｢お？俺たちの番か。華月ちゃんだったっけ。お手柔らかに〜｣


相手の審神者と部隊が到着する。


『っ！！！』


その姿を捉えた途端、Aが地を踏み飛び出す。


睦｢主！！？｣

『"神の呼吸"』


そこに、焦った様子の時野がゲートから飛び出してくる。


『"雷"』

？｢！！｣

『"武甕づt』

時｢いけません！！A様！！！！｣


ｷｨｨｲｲｲﾝと、金属同士がぶつかる鋭い音が響く。

寸止めだったにも関わらず。

日輪とぶつかったのは、相手が持っている鋭い二対の扇のうちの片方。


？へ｢貴様！何のつもりだ！！｣

？燭｢どういうことかな？｣

？乱｢どういうつもり？｣


相手の部隊の男士らが、一斉にAに抜身を向ける。


？｢危ない危ない。振り抜かれてたら死んじゃってたかも。｣

『ﾁｯ』


Aが再び地を蹴り、宙返りをしながら包囲を抜け着地する。

相手方の刀剣男士らは、警戒態勢に入っている。

Aの元にも、刀剣男士が駆けてきた。


？へ｢説明してもらおうk｣

『説明しろ、時野。』

？へ｢っ！？貴様っ！！｣

？｢こらこら、落ち着いて。｣

？へ｢は、はい。｣

『何故童磨がここにいる。説明しろ。』

童｢そんなに怖い顔しないでおくれよ。傷付くなぁ〜｣

時｢っ、申し訳ありません。その者もまた、審神者なのです．．．！｣

『この前言っていた鬼に詳しいもう一人の審神者、と言ったところか。ふざけるな。』

時｢そ、その通りですっ．．．2205年の審神者の一人です．．．｣

童｢ん？ん〜、あ！思い出したよ！君、神柱だね！！君も生まれ変わったんだ〜｣

『口を聞くな。穢らわしい。』

童｢えぇえ〜、傷付く．．．｣

睦｢ど、どういう関係じゃ？｣

『上弦の弐だ。』

男士｢！！！｣

童男士｢？｣

童｢元だよ、元〜｣

『最終決戦で討伐された上弦の一体だ。
過去に仲間も同僚も、同僚の継子も殺された！！』

童｢同僚って言うのは、カナエちゃんとしのぶちゃんのことかな。｣

『お前如きが名を口にするな！！』

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