＊12話 ページ13
それからは何も話すことができずに黙ってチラシずしを食べ終えた。食後のお皿洗いをショッピくんが手伝ってくれている。
shp「ねぇAさん、デザートに血飲ませてください」
すべてのお皿を拭き終えて食器棚へ片付け終えると私を背中から抱きすくめて耳元でそう呟く。
『いや、ついさっき飲んだじゃん』
shp「Aさんの血の味が忘れられないんですよ
一口だけでいいんで」
『そんな頻繁に飲まれたら貧血になるわ』
shp「逆にコンスタントに少量ずつ飲むほうが一気にたくさん飲むよりも貧血になりにくいんですよ」
『さっき結構飲んだじゃん』
shp「おねがいです、一口だけ」
『一口だけだよ…』
そう言い終わる前に首にかかった髪を払いのけるショッピくん。最初から飲む気満々だったな…
夕方の噛み跡と同じ場所にガブリ、と嚙みつく。一瞬だけ痛むがこれも段々慣れていくのだろうか…あれ、なんで私はこの関係が続くと思っているんだろう。番なんて拒否したいと思っていたのに。
そんなことを考えているとすぐ側で「ゴクン、ゴクン」と嚥下する音が聞こえる。まるで味わっているかのようにゆっくりとした嚥下。っておいちょっと待て。
『今絶対二口飲んだよね！？』
shp「ゴクッ……すみません、つい美味しすぎて」
『三口目飲んだな？』
shp「大丈夫ですよ、それくらいじゃ倒れないですって」
『もうショッピくんの一口だけは信じないから』
shp「じゃあこれからは1リットルまでにします」
『いやそれ倒れるから』
そもそも一度に1リットル飲めるのか…吸血鬼の感覚は知らないけど人間は一度に1リットルはキツイぞ。
shp「ごちそうさまでした。また明日もAの血…くださいね？」
再び耳元でささやかれる。
『いちいち耳の近くで話さないで、てか離して』
腕の中で暴れて逃げようとするが思いのほか力が強くて抜け出せない。その細い体のどこにそんな力が…あぁ、そもそも吸血鬼だったわ。
shp「そうだ、Aさんはいつも何時頃家出てるんですか？」
『私？8時過ぎだけど』
寮住まいなので学校までは恐ろしく近い。その利点を生かして朝は割とゆっくりしている。
shp「わかりました、明日から迎えに来ますね」
『いや、やめて』
本気でやめて。
shp「選択授業が始まったら一緒にいられない時間が増えるんで、なるべく一緒に居る時間を作りたいんで」
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Noa(プロフ) - ねう。さん» ありがとうございます！趣味全開ですが今後もお付き合いいただけると幸いです！ (2022年12月16日 0時) (
レス) id: 7c93d56916 (このIDを非表示/違反報告)
ねう。(プロフ) - あーだめだもうむりしんどい何回読み返してもしんどいドキドキですやばいです主様の作品雰囲気大好きすぎます泣泣 これからも応援してます！更新楽しみにしてます！ (2022年12月15日 18時) (レス) @page36 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - たぴくんさん» コメントありがとうございます！自分の趣味が全開ですが皆様にも楽しんでいただけるよう精進します！ (2022年12月11日 10時) (レス) id: 7c93d56916 (このIDを非表示/違反報告)
たぴくん - この作品大好きです！応援してます！更新頑張ってください୧⃛(๑⃙⃘⁼̴̀꒳⁼̴́๑⃙⃘)୨⃛ (2022年12月3日 12時) (レス) @page22 id: 5e1b4af05d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - 九十九夜瑠さん» コメントありがとうございます！毎日更新できるように頑張ります(*´ω｀*) (2022年11月26日 19時) (レス) id: 7c93d56916 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Noa | 作成日時：2022年11月18日 20時
