艶ノ譚肆【梵天】 (ページ6)

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指＊ページ6

『…っ…んッ……』

彼の指に軽くキスをしたAは、リップ音を立てて口で扱い始めた

Aは器用に舌を使って彼の指を舐めた

佐野万次郎「………」

その様子を彼はまじまじと見ていた

『っは…んッ……んっ、っ…』

時折、Aは指を軽く吸っては彼の反応を伺った

『んむっ…んッ、っ…は……』

前職の経験もあってAはテクニックが巧みであった

初めは恥じらって控えめだったが

慣れてくると次第に大胆になってきていた

今のAの唇は…

リップグロスと唾液の効果で艶が出て、官能的な雰囲気を醸し出していた

佐野万次郎「………Aの舌使いえろすぎ」

扇情的な唇に彼の興奮はかなり高まっていた

性感帯には、感じる部分が多数存在するが…

口と手もその内の1つであった

心地が良い箇所を、脳が快楽として処理する感覚は人によって異なる

又、興奮と快感を得やすい部分(パーツ)に制限はなかった

佐野万次郎「もう十分だよ」

雰囲気に呑まれた彼は理性が限界だった

佐野万次郎「シテくれてありがとな」

彼はAの口から指を抜いた

『……満足、してもらえましたか…？』

先ほどの余韻が残っているAは、紅潮した顔で彼に告げた

佐野万次郎「おう。すげぇ良かった」

最中の彼はポーカーフェイスを保つのに必死だった

佐野万次郎「今度はオレがAにスる番な」

そう言ってソファーにAを押し倒してそのまま唇を奪った

『…っ…！』

Aは彼の行動パターンが読めなくいつも困惑していた

佐野万次郎「ちょっと待ってて」

彼は一度起き上がってテーブルに手を伸ばした

そしてショートケーキの上に乗っている苺を手に取った

佐野万次郎「さっきの口直し」

そう言って苺を口に含み再度Aに口付けをした

佐野万次郎「食わせてやるからAも口開けて」

Aに口を開けるように指示した

『……はい。わかり、ました…』

従順なAは彼の命令に素直に従った