闇夜に咲く一輪の花５【梵天】 (ページ33)

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ご褒美ページ33

「美涼が足りねぇ」

九井は前から美涼を抱き締めていた

『ココ…昨日徹夜したの？』

美涼は九井の背中を優しくさすっていた

九井一「自分の仕事に加えて暴利金融者と戦ってた」

相手は通話越しの口頭で梵天に喧嘩を売ってきたみたいだった

九井一「手っ取り早くヤミ金リストは暴いたぞ」

持ち前の頭の良さを活かして悪質な闇金業者を洗いざらい調べていた

九井一「踏み倒してやった」

そう言った九井は疲労で目の下にうっすらと隈を作っていた

『イレギュラーはホント面倒だよね』

美涼は同情して九井の頭を優しく撫でた

九井一「頑張った俺に…なんかご褒美くれ」

余計な仕事が増えたせいで九井は疲れ切っていた

『えー…何がいい？』

ココなら＿

やっぱ金銭がいいかな？

現金、クレカ、電子マネー、小切手etc…

『あっ、口座教えて』

番号を聞き出そうとしていた

『振り込ん…』

現金を振り込むつもりでいた

九井一「ちなみに金はいらねぇ」

美涼の言葉を遮って言った

九井一「女から巻き上げるわけねぇだろ」

それは美涼のみ限定だった

九井一「パフらせて」

真顔で告げていた

『ぱふぱふ？』

美涼は頭に疑問符を浮かべていた

九井一「あー……生き返る」

本人の返事を待たずに美涼の胸に顔を埋めていた