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興醒め ページ16
『……お別れでありんすね』
美涼は貼り付けた笑みを浮かべて放った
ここは吉原
それらしく＿
殺してあげるよ
『わっちは籠の鳥ではござりんせん』
先ほど標的が述べた台詞を否定した
"殺し屋でありんす"
桃色の吐息を吹きかけて次にこう放った
『お命頂戴いたしんす』
そう告げた後に着物の中から短刀を取り出した
「てめぇ！！」
標的は自分が勘定をした分は身体で払えと言っていた
そんな戯言には耳を貸さずに美涼は冷めた表情をしていた
『お代は既に…いただきんした』
隠し持っていた短刀を使って標的の心臓を一突きして躊躇なく殺害した
室内戦では短刀が最も有利であった
小銃は
マイキーに預けた
春千夜みたいに
太刀とかは
使えないけど…
あんたを
殺すのには
これで十分
『廓の中での言葉なんて戯れ言ばかり』
美涼は自身が殺害した標的に向けて告げた
夢物語は＿＿
これにておしまい
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作者名：おりたん | 作成日時：2021年12月4日 10時
