闇夜に咲く一輪の花４【梵天】 (ページ6)

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rapporto ページ6

「美涼様」

書類に紛れて美涼宛に婚姻届が提出されているのを指摘していた

「婚姻届はシュレッダーにかけておきますね」

直属の部下は笑顔で婚姻届を書類から引き抜いた

「コピー余分に取りすぎです」

設定枚数をミスしていた

「印鑑押す場所…間違えてます」

美涼は疲労のため思考が上手く回らなかった

「訂正印押す場所も間違えてどうするんですか…」

自分で仕事を増やしていた様子であった

「そろそろ休憩にしましょうか」

そんな美涼を見かねて部下は気を使った

『やっとティータイム？』

美涼は顔を上げて目を輝かせていた

「本日の紅茶は……」

説明をしようとしたその時に部屋の外からノックする音が聞こえてきた

「美涼様はそのままお待ちを」

部下は美涼の代わりにドアを開けた

灰谷蘭「おひさー」

美涼の部屋に軽快な声が響いた

灰谷蘭「美涼は仕事落ち着いた？」

「いえ…切羽詰まっています」

まだ暫くは終わらないと部下は言った

灰谷蘭「報告書作んの時間かかるよなー」

任務を終えた後はその証として報告書を記入しなければならない

書面に残す事は大事な作業である

灰谷蘭「まぁ息抜きにティータイムしようぜ」

美涼を気にかけて蘭は声をかけてきたのだ

「今からちょうど美涼様の

お茶を入れようと思っていた所です」

蘭はナイスタイミングで美涼の部屋にやって来た