BL萌えシチュ詰め合わせ【中・短編集】

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俺はここに来た本当の目的を口にした。
少し間を置いた後、黒夜君は『ああ』と呟く。

「ポッキーとトッポ、どっちがいいですか？」
「いやそれ今黒夜君が食べてるやつだよね！？」

既に開封済みの箱を手にして、黒夜君は真顔で聞いてくる。
一週間前の照れ顔はどこへ行ったのやら、黒夜君は至って平常心でお菓子を差し出してきた。

「えぇ……何か思ってたのと違う……じゃあポッキーで……」

俺はしぶしぶ差し出された箱から、最後までチョコたっぷりじゃない方を一本頂いた。
そしてポッキーを眺め、俺は少し考える。

「……黒夜君とこれでポッキーゲー」
「却下です」

俺の提案を食い気味で否定したところで、タイミング悪くチャイムが鳴る。
俺は貰ったポッキーを急いで口の中に突っ込み、いそいそと自分のクラスに戻っていった。

＊＊＊

side黒夜

自分のクラスへと走っていく先輩の背中を見送っていると、後ろから声をかけられる。

「良いのかよ、渡さなくて」

振り返ると、先ほど一緒に話していたクラスメイトが立っていた。
何のこと、と返そうとすると、見透かされたように先回りして答えられる。

「チョコ、あんなこと言わなくても、ちゃんと用意してたんだろ」

終わり ログインすれば
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