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放課後にて クール系×幼馴染み ページ1

アンリ×黒夜
-伝えられない想い-

放課後、窓から夕焼けの赤い光が入り込む時間帯。
薄暗くなった教室には、一人の人影があった。

「……黒夜? まだ帰ってなかったの?」

扉から中を覗き込んだアンリは、中にいた人影に声をかける。
人影は机に向かっていた視線をこちらに向け、ゆっくりと顔を上げた。

「……ん、ああ、アンリか。ちょっと頼まれ事されてさー」

そう言って笑いながら机の上にあった学級日誌を見せてくる黒夜。
アンリは黒夜のもとに近づいていき、前の席へ腰を下ろした。

「また頼まれたの? 相変わらず、断れない性格だね」
「仕方ねえだろー前に頼み聞いてもらってたしさ」

アンリは椅子に横向きに腰掛け、後ろを振り返りながら言う。

カリカリとシャーペンが走る音だけが教室に響く中、アンリは黒夜の様子を見て切り出した。

「何、また彼女にでも振られた?」
「げっ……なんで分かんだよお前は……」

思いっきり嫌な顔をしつつ、黒夜はため息をつく。
かと思いきや、そのまま大声を出して机に突っ伏してしまった。

「はああぁ〜……今度はいけると思ったのにな……」
「で、今度はどんな理由で振られたの?」
「それ聞くのかよ……」

足をジタバタさせながら愚痴をこぼす黒夜に、アンリは容赦なく切り込んでいく。

「いつもと同じ。
『黒夜くんは私のこと特別だと思ってない』だとさ」

彼女に振られたときのことを思い出してか、黒夜は寂しげに答える。
その言葉に、アンリは何も言わずに黙っている。

「あんま話したこともないのに好きって言ってきたり、かと思ったら急に別れようとか言ってくるし。
女子ってホントよくわかんねー」
「まあ、女子ってそういう生き物だからね」

黒夜の愚痴に興味のなさそうな態度を続けるアンリ。

しばらく机に突っ伏したままひとしきり暴れたあと、黒夜は呟いた。

「……もう、アンリが俺の彼女になってくれたらいいのになー」

***→



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設定タグ:BL , 腐向け , 短編集   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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鈴_リンリン - 名前を変えられるなんてっ・・・!貴方は神ですか・・・!?では早速自分のクラスの推しの組み合わせで・・・((ゲフンゲフン すみません「BLばんざい」と(顔に)出てしまいました。 (2019年2月13日 20時) (レス) id: 4144f18b25 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - Dream,Dimention.さん» ランキング入りおめでとうございます!!これからも応援しています、更新無理せず頑張って下さい。 (2019年1月8日 21時) (レス) id: 930f4adcc1 (このIDを非表示/違反報告)
Dream,Dimention.(プロフ) - 咲音凛#絵描き同盟#タルパ同盟#町子とペア画中さん» コメントありがとうございます。お褒め頂き光栄です。これからも精進していきますので、宜しくお願い致します^_^ (2019年1月8日 21時) (レス) id: 352723e9c0 (このIDを非表示/違反報告)
Dream,Dimention.(プロフ) - 大手裏剣さん» わざわざコメントありがとうございます。こちらこそ、素敵な企画に参加させて頂きありがとうございました^_^ (2019年1月8日 21時) (レス) id: 352723e9c0 (このIDを非表示/違反報告)
咲音凛#絵描き同盟#タルパ同盟#町子とペア画中(プロフ) - 文章がわかりやすくて、好みです!更新頑張ってください! (2019年1月8日 20時) (レス) id: 38b9dbf946 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Dream,Dimention. | 作者ホームページ:Dimention.  
作成日時:2018年12月14日 1時

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