俺の専属マネージャー。２

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京都について、
横山さんと合流。


映画撮影の合間に、
滞在中のスケジュールの確認と、
ファンクラブの会報の下書き、
お願いしておく。


律子さんから、
来週のスケジュールが送られてきたけど、

渋谷さんと安田さんのところは空欄になってる。



胸騒ぎを覚えた時、律子さんから電話がかかってきた。


「Aちゃん、京都には無事に到着した？」


「はい。
横山さんは撮影中です。
順調にいってます」


「そう。
すばるも東京に戻って、
さっき事務所に自らやって来た。
昨日の事、反省してるって。
珍しく殊勝な態度でね。
Aちゃんの事は、
不器用そうな受け答えが面白くて、
からかってただけだって。
おふざけはそれぐらいにしときなさいって、
よくよく注意しておいたら、
もう関わらないって。
安心してていいよ。
でもしばらくは二人とは接触しないようにしてね」


律子さんの乾いた声が、
胸に深く沈み込んでく。


「分かり、ました」


声に悲しい気持ちがにじみ出ちゃったかもしれない。


「大丈夫？まだ熱ある？」


「いえ。大丈夫です。
もうすっかり元気ですので」


「一週間、大変だろうけど頑張ってね。
終わったら３日間、オフだからね」


「はい、ありがとうございます。
横山さんに関西ローカル局から出演オファーがありました。
京都のグルメロケが中心みたいです。
撮影のお休みの日に入れても大丈夫ですか」


「本人が承諾したら受けていいけど、
内容、一応、把握しておきたいから。
詳細、送っておいて」


「はい。
分かりました」


なんとか答えて、電話を切った。



テレビ局に出演承諾の電話入れる。

事務所にも、
京都ローカル番組の詳細を書いた、
メールを送信した。



撮影現場に戻ったけど、
律子さんの言葉が胸を支配してて、
まだ胸がしくしくしてる。


キスの余韻がまだ唇に残ってる。


渋谷さんのタバコの香り。


俺だけのマネージャーならええのにって・・・


全てが嘘だったなんて思わない。

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