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急いでやってきた配信部屋の前ひと息吐いて静かにドアを開け、


おじゃまします・・・と中へ入る


さっきはわーいと喜んだが、いざとなると緊張する


「お、おつかれ〜」


と椅子にもたれながら笑いかけてくれるなるせ
自然とこちらも笑顔になる


「まーた飲んでるっしょ」

「明日やすみだし!」

「はいはい。ほら、挨拶してぇ〜」


とマイクを目の前に出される
向こう側にはきっといらっしゃるのだろう・・・と思いながらマイクに向けて話しかけた


「はじめまして・・」

kn『あ!はじめまして!』
kz『はじめまして・・・』


「ねぇ!なるせ!やばい!!」


私の問いかけに答えたいつもの配信の声に最初の緊張はどこへやら
すっかりテンションが上がってしまった


「wwwめっちゃニッコニコやんww」

「そりゃ〜!いっつも見てます!!」

kn『わぁ〜w めっちゃくるw え、陽キャですか?w』


叶さんが優しくも合わせてくれるように返してくれた


「そんなことないですよ!」

「いや、Aさんは陽キャだよw」


ほんとにそんなことはないのだが・・・と首を傾げていると、


kn『なるこさんでいいですか?』

kz『なるこさん?』

kn『なるせが配信で紹介した切り抜き見てさ』


配信で私のことを知ってくれていた推し・・・


「できたら普通に名前で呼んでいただけるとー・・・」


正直なるせが私のことをそう話すのは聞いているが、
どこか自分の事じゃない気もしていて、
自分が呼びかけられるのは名前がよかった


まあ、めいちゃんからはなるこさん呼びが定着しているけどw


隣のなるせを見るとなんだか無表情


「名前で呼んでもらいたいんだ?」


急に低い声で話し始めた


「え、だ、だめかな」

「いーんじゃない」

kn,kz『『www』』

kz『なるせさん、やきもちですかー?』


ん?やきもち??
名前を呼んでいいのはおれだけ、的な・・・?


うわ、気づかなかった・・・
嬉しいけど、2人の方が先に気づいたことが恥ずかしい・・・


横のなるせを見ると、頬杖で口元を隠しながら流し目でこちらを見ていた
口元は手で隠れているから表情は分からないものの、きっと尖らせているのだろう、少しほっぺが膨らんでいた


「なるせが口を尖らせているのでなるこさんでお願いします」

kn,kz『『wwwりょーかいでぇーすw』』

kn『なるせくん、かわいちぃね〜w』

「うるせー!!」


そんな風にいじられるなるせを見るのも珍しく、なんだか新鮮で楽しかった

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作者名:カニカニハンマー | 作成日時:2021年11月30日 19時

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