俺のカノジョ、めがみ 2【三ツ谷隆】

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「家まで送れなくてごめんな。」



『ううん、大丈夫！』



「せっかくの記念日なのにさ…」



『もう〜、気にしないでって言ってるでしょう？』



「…でもやっぱりっ」



『いいってば〜、充分楽しかったもん！』





「…ごめん。」



『もう謝るのなし！ほら、行かなきゃでしょ？』




私が背中をぐっと押すと、徐々に歩き出した。






が、少し進めば立ち止まってこちらを見る。




「お前アレだぞ！変なオッサンとか着いて行くなよ！」



『行かないよ！はやくはやく！』




手ではやくと合図をするとまた進み始めて…



…立ち止まってこちらを見る。




「ナンパされたらっ、うるせぇクソ男！
　こちとら死ぬほどカッケー彼氏いんだわ！っつって
　股蹴り飛ばして逃げろよっ！」



『そんなことしないけど！逃げるから！大丈夫！』




また進んで……こっちを見る。


何回目なの！




「雪！気をつけろ！あと、滑って転ぶなよ！」



『大丈夫だってば！はやく行って！』



「う……わかったわかった行くから！」




渋々また前を向いて進み出すタカくん。

チラッチラッとこちらを気にしながら進む。




『ほら、はやく行くの！！走って行くのー！！』



「はい！！サーセン！！
　Aさん気をつけて帰ってください！！
　今日はありがとうございましたぁッ！！」



『なんなのそれーっ！』




変に敬語になりながら駆けて行ったタカくん。


おかしくて笑っちゃった。




というか、なんであんなに振り向いては
よくわかんない確認するの…。


滑って転ぶなって…
そんなにドジじゃないもん！



もう、心配性なんだから！





あんまり、怪我しないでね。


がんばって、タカくん。




もう少し、一緒にいたかったな…。




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