俺と猫の話 (ページ5)

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4.一番嫌いページ5

　朝6：00。

　アラームの音と共に起きる。

　ソファで寝ていたため、少し体が痛い。そのことが昨日の夜のことが事実だったことを教える。

　洗顔と歯磨きをしているといつのまにか猫がドアから覗いていた。

　「……おはよう。」
　
　なぜか家主の俺の方が申し訳なくなり、場所を譲った。気配もなく立たないで欲しい。

　その後も特に問題なく朝食を一緒に食べ、仕事に出る時間となった。

　猫に昨日来ていた服を持たせ、一緒に外へ出る。

　「風呂も入ったし、飯も食べたし、満足だろ。悪いが俺はお前を養うほどお人好しじゃない。早くどっか行け。」

　「……。」

　冷たく言い放っても猫は俺をじっと見ている。目を合わせたら負ける。だから目は合わさない。

　「お前みたいな自分の意思もなくふらふらしたグズなやつが一番嫌いなんだよ。」

　そう吐き捨て、早足にマンションの階段を降りた。
　

　どうでもいい。あいつとの関係はもうこれ以上ない。もう関わらなくていい。