3. 非日常の始まりは雨の日 ページ3
「悩む…！」
徒歩5分程度の最寄りのコンビニの中のデザート棚の前で、私は10分以上悩んでいた。悩み時間だけでアパートまで往復できるのに、しかし目の前のプリンは中々私を離してはくれない。
ちょっとお高めのプレミアムプリンか、皆大好き3個入りぷっつんぷりんか…
「うん。両方買っちゃえ！」
小銭入れが空になった代償に言いようのない満足感を手に入れコンビニの外へ出ると、
「うわっ、最悪だ…」
生憎の土砂降りだった。相変わらず私には傘を持ち歩く文化はない。
なんだか、グルッペンとトントンを拾った日を思い出す。
あのあと少しして体調を崩したので今回は反省して傘を買おうとして小銭入れをみると、プリンのせいで7円しか入っていなかった。
「まあ今回も走りますか！」
土砂降りの中を駆け抜ける、あのときは夏で、少し涼しいくらいだったが、今は秋。だんだんと体が冷えてくる。
完全に体が冷え切ったところで家の鍵を開け中へ駆け込んだ。
あまりにも寒すぎて玄関で水を滴らせながらぼーっとしてしまう。
するとトントンがこちらへ小走りでやってきた。
「ただいま。うー、寒い…」
「わん！わんわん！」
「へ…？わ、ありがとう、トントン！」
出迎えてくれたトントンの口にはタオルがくわえられていた。犬ながら面倒見が良さ過ぎやしないか。
ありがたくタオルを使って中にはいり、二匹のご飯を用意する。グルッペンはソファで眠ってしまったようなのでそっと横に置いておいた。
体を冷やしてしまったせいかふらふらして足元がおぼつかない。プリンを冷蔵庫にしまってとりあえず暖まるためにお風呂へ向かう。
あんまり財政に余裕がないのでシャワーで体を申し訳程度に暖め、早めに切り上げる。そのせいかなんだか寒気が止まらない。
リビングに出ると、グルッペンが餌を食べているのが見えた、ああ、散歩にいかないと、でも、寒い…
ぐらり、と体が傾いたのがわかった。同時に暗くなっていく視界。
「A！」
倒れる、と思ったが柔らかく誰かに受け止められ、聞いたことのないバリトンボイスに名前を呼ばれた。視界に見慣れた金色が掠める。
「…ぐるっぺん……？」
そこで私の意識はブラックアウトした。
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身長100m - いや。普通に大好きです。結婚しましょう (2021年1月3日 14時) (
レス) id: baba500277 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁこ(プロフ) - 頑張ってください…いつまででも待ってます (2020年3月6日 19時) (レス) id: f472df8b77 (このIDを非表示/違反報告)
兎危@ゆっ家族 - もう、うるっときちゃったじゃないですか。何ですかこの作品。最高すぎます。こんなの、評価満点以外選べないですよ。設定も、物語の進み方も、全部好きです。呪いのことやメンバーとの関係、過去についても惹かれるものばかりです。これからも応援しています (2018年5月12日 11時) (レス) id: 556657c7c7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃよーるど(プロフ) - ミーさん» 再びコメントありがとうございます〜！ 完全に趣味で月光を選んだのでイメージが伝わって何よりです笑 やっと仲直りです、が、だいぶ展開が遅いと思いますので期待せずお待ちください、、 (2018年4月14日 22時) (レス) id: 50cd7cd971 (このIDを非表示/違反報告)
ミー(プロフ) - 更新ありがとうございます。月光を弾くグルさん…!想像しなくても優美な感じがしますね(笑)仲直りをした主とグルさんがこれからどうなってくのか楽しみです(^-^) (2018年4月8日 17時) (携帯から) (レス) id: 750b1e0df3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふぃよーるど | 作成日時：2018年3月10日 19時
