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「それもそうやけど、大倉と。」
「あ…」
週末に出かけるようになってしばらく。章ちゃんが、創作活動で来れなかった教室に久しぶりに現れた。
「久しぶり。電話はしてたけど、会えるのはいつぶりや？告白前になってしまうんちゃう？」
電話越しに伝えられた章ちゃんの気持ち。とてもうれしくて、でも、尊敬以外の感情は見つからなくて。
「そんな顔せんと。いつも通り来てくれたらいいから。弟子に聞いたけど、なんか教室で挙動不審やったって。」
「いざ会うとなったらどうしたらいいのかわからなくて…。すごく大切な章ちゃんだから、その、申し訳ないというのか…」
「申し訳ないなんて思わんと。俺は久しぶりに新たな自分の感情に出会えたし。」
章ちゃんがはっきりとした声で伝えてくれる言葉。いつも勇気をくれる魔法の言葉。
「マルは大切な存在。どんなマルも好き。だからマルはマルの思う通り生きてくれたら、それが全部好きやから。心配せんでええよ。」
「章ちゃん…ありがとう。僕も章ちゃんのこと、ほんまに大切です。」
「ん。うれしい。」
真っ直ぐで強い瞳。章ちゃんや。他の誰にも真似できない。強いのに優しくて、全部包み込んでくれる。
「え！？あれから１ヶ月くらいちゃうの？出かけるだけ？」
「出かけるだけって…はい。他に何かあるんですか？」
「健全やなぁ。まぁ、まだ付き合ってるわけじゃないもんな。」
確かに。いつもほんまに楽しくて時間がそのまま過ぎてしまってた。大倉さんはどんな気持ちで一緒にいてくれてたんやろ…
昔の僕なら、告白したその日になんて普通だった。そうでもしないとノンケの人に振り向いてもらうことなんて出来ないと思っていたし…
「大倉、よっぽどマルのこと大切にしてるんやな。」
「え？」
「マルは恋愛に臆病になってるやろ？無理やりじゃなくて、ゆっくり時間をかけて気持ちを繋げたいって考えてるんちゃうかな。」
大倉さんのことは好きやし大切。章ちゃんに対する好きとは違うこともわかってる。
それなのに、いざ大倉さんを前にすると怖くなってしまう。こんなに想ってもらっているのに…
「大倉が待ち続けるって決めてるんやったら、マルはゆっくり心が動くのを待ったらええわ。」
「そうなんかな…」
「うん。なんも焦ることないし、申し訳ないこともない。無理やり結論出す方が、傷つけるやろ？」
確かに、中途半端なまま気持ちを受け入れるのは失礼な気がするけど…
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orange(プロフ) - いつもありがとうございます。この場所があって、たくさん倉丸ちゃんに浸れるので、日々の活力になっています。また見に来てください！ (2023年1月23日 22時) (
レス) id: 12b1e8c154 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - お疲れ様でした。いつも物凄く楽しみにしています、この二人のお話が少ないので強火の倉丸担オタクとしては最高に嬉しいです。次回作も楽しみに待ってます。 (2023年1月23日 8時) (レス) @page32 id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2023年1月7日 21時
