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「いや、だから、俺男やし…」

「マル。」

「え?」

「今度そんなん言うたら本気で怒る。」

「…たっちょん。」

うるっとしたマルの頭を撫でて、電話の向こうで母さんと交代した様子を感じる。

「忠義、おめでとう。あれから進展があったのね?」

「うん。こっちにいてた。」

「そう、よかったわ。大切にしてあげなさい。」

「ありがとう、母さん。」

「母さん、そういうことじゃなくて…」

「え?」

「変わって。忠義、そんな、王族の方をどうやって迎え入れたらいいんだ?隆平様は普通ではないんだよ?」

「あ…」

そうやった。マルはなんか自然に隣にいるけどすごい人なんや。

「どうしよ、父さん…」

「ほら見なさい!…まぁでも、お前の明るい声が久しぶりに聞けてよかった。2人で幸せになりなさい。」

「父さん…。ありがとう。」

「はぁ…どうすればいいんだ…。まぁうちも財閥の端くれだし、何とかなるかな…」

ぶつぶつ言い出した父さん。こうなると長い。

「あ、父さん、とりあえずまた連絡するわ。じゃ。」

「あ、おいっ…」

スマホを置いてマルと向かい合う。

「たっちょん…」

「マル。親にも認めてもらったよ。マルの御両親にも挨拶に行かせて。」

髪を撫でると本当にうれしそうな顔をする。

「ありがとう。よろしくお願いします。」

「うん。あれ…でもさ…」

「ん?」

「マル、逃げ出してきたんやろ?」

「うん。」

「そんなもん、全力で捜索されるんじゃないの?」

「あ…そうやな…あれ…。俺、見捨てられた?」

「いや、まぁ…スマホも何も持ってないからなぁ。うわっ!」

タイミングよく震え出すスマホ。誰…?知らん番号やねんけど…

「も、もしもし。」

「おぅ!」

「りょ、亮ちゃん?」

「おうおう、やってくれたな。」

「へ?」

「ほんまに…悔しいわぁ。」

「は?」

「今から迎えに行ってもらうから、お前の持ってるなかで一番いいスーツで待っとけ。」

「え、な、なに?俺…閉じ込められんの…?」

「は?あほなこと言うてんと、はよせー。迎えの車が30分後に到着するから。マルはこっちで服準備してるし。ほなな。」

「え、ちょっ…。切れた…」

「亮ちゃん、テンション高そうやな。」

「いや、何を落ち着いてんの。呼び出された…。謝罪の準備や…」

「何でたっちょんが謝んの?俺がちゃんと話するし。」

「あぁ…こんなにきれいな人を汚してしまったから…」

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orange(プロフ) - ありがとうございます!コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:orange | 作成日時:2021年3月21日 20時

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