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みんなもマルがいなくなったことにショックを受けていたけど、ほんまに心の支えになってくれていた。
「今日は食べに行かれへんな。お前大丈夫か？」
「大丈夫。いつもありがとう。」
「いや。なんちゅう雨や。帰れるか？」
「ん…車やし何とかなると思ってるんやけど…」
「明日は出勤も難しいと思って、うちは休みにしたで。」
「横山くんとこも？うちもそうした。どうせもう週末やし。万が一晴れても休みって言ってる。でも、そんなレベルじゃなく危ないのかもな。」
「うん。こんな自然災害に遭うなんて思ってもなかった。地下の駐車場とか気を付けろよ。」
「うん。横山くんもはよ帰ってな。」
「おう。じゃまた連絡するし。」
「はーい。」
それから会社の警備の方と打ち合わせをして、叔父と一緒に社員を見送ってから会社を出る。まだ駐車場は大丈夫そうやけど、怖すぎる。
「はよ行こ。」
父さんも母さんも連絡をくれて、返事をしながら、ほとんど先の見えない状態で車を動かす。
「こわ〜…」
車内の音楽がせめてもの救い。避難勧告が出てる地域もあるらしいけど、うちはまだやな…。ほんまに避難せんでいいんかな…やっぱり誰かん家行こうかな…
「ん…あれ…」
もうすぐ家に着くという所。ほとんど見えない視界の中に、ボワッと人影が浮かび上がる。
「危ないなぁ、大丈夫かな。」
もはや歩いてる人なんていてないのに、何してるんやこの人。助けた方が…
「え…」
車が近付いて人影がもう少しはっきりした瞬間。俺は車を止めて外に飛び出していた。
「マルっ！」
雨が酷い。目が開けられない。それでも必死で人影に近づく。
「マル！マルっ！」
肩を掴んでやっと引き寄せる。とにかく車へ。全身びしょびしょやけど、とにかくマルを後部座席に押し込んで、自分も乗り込む。
「マル！」
「…たっちょん…」
「はぁ…マルっ…お前…お前…」
「たっちょん…ごめん…」
「マル…」
ぎゅっとしっかり抱きしめる。
「ｳｯ…たっちょん…ｳｳｯ…」
「何してんねん、こんなところで！死んでまうやろ！」
「ｳｳｯ…ごめんなさい…」
「とにかく…とにかく俺の家に行くで。早くせな危ないわ。」
「ん…」
水を吸って重たい服をある程度脱いで家に急ぐ。後ろにマルがちゃんといることを確認しながら、何とか駐車場に着き、すごい雨の中、２人で支え合いながら部屋に上がった。
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
