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「フンッ。マルは大丈夫や。悪いもんは全部出しきったから、少し安静にしてたらいける。お前がギャーギャー騒ぐから起きてもーたやんけ。」
「そうなん？ごめん、マル。俺、息してないんかと思ってもーた。」
そういいながらベッドを整えてマルを寝させてやってる。
「ありがとう、来てくれて。心配かけてごめんな。」
「ほんまに無事でよかった。」
「電話くれたから助かった。忙しかったのにごめんな。」
「もう謝らんといて。連絡なかなかせんでごめんな。間に合ってよかったわ。」
…何これ。付き合いたてのカップルか！？目の前で何を見せられてんの、俺。
「マル、なんで俺宛のお菓子をお前が食べてんねん？」
「いや、お手伝いさんがくれたし…何の疑問もなく食べてもーた。」
「お手伝い…？誰？」
「え？家政婦長さん。」
「…ちょっと父さんに連絡するしな。」
「うん…」
お世話になっている人を疑わないとあかんのはマルにとってはきついな。電話をすると、もうすでに捜査ははじまっていて、家にいた人は全員取り調べを受けるらしい。
「大丈夫か？」
「ん…ありがと、たっちょん。」
「マル、とりあえず、両親が飛んでくるって。」
「え、父さんと母さん？」
「うん。今すぐ向かうってもう大分前に連絡あったから…」
「そんな大袈裟な…」
「いや、マルの命が狙われたんやで？王族の命や。王国の問題やん。」
「えぇ…？そんなん…」
「お前さぁ…」
「マル、お前も頭いいんやから、いい加減自分のこと下の下に見るのやめろ。」
「たっちょん…」
「マルはこれから人の手本となって、何でも方向を示さなあかん人間や。いつまでも逃げてたらあかん。王族の端くれちゃう。お前は王族やねん。お前は気品も包容力もあるし…って、ちょっと！」
「あ…」
ポロポロ涙をこぼすマル。嬉しかったんやな。こんな風に言ってくれる奴、なかなかいてないもん。大倉は真っ直ぐな、ほんまにええ奴や。
「ほら、マル、タオル。」
「マ、マル！ごめん…俺…」
「ちゃうよ…ｸﾞｽｯ…嬉しかってんもん…」
「え…」
「ありがとう、たっちょん。頑張るわ。」
「…うん。応援する。」
「うん！」
ドアの外でまたドタドタと大きな音が近づいてくる。
「隆平！！」
「あ、母さん。」
「隆平ー！！」
「うわっ！母さん、ちょっと！！」
「もー！もー嫌！！一緒に住んでちょうだい。もう離さない。私、ここに残ります！」
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
