死にたがりの海軍大将【ONEPIECE】 (ページ15)

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生存10日目ページ15

「い"っ…た…」

激しい頭痛で目を覚ました

「いたい…」

ズキズキと頭を締め付けられるような感覚

"しにたい"

「え……」

それと同時に流れ込んできた誰かの感情の声

その声は紛れもなく大将のもの

「このままじゃ…！」

昼間よりももっと強くその感情が響いてくる

痛さをこらえながら部屋から大将を探しに向かった

「どこにも居ない…」

どこを探し回っても見当たらない

もしかして…

なんて嫌な予感がして仕方がない

「いた…！」

塀に座っていた大将は虚ろな目で空を見上げていた

月明かりに照らされた頬には涙の跡

その姿は残酷にも酷く美しかった

『ここから落ちれば、…』

小さく呟かれた言葉に我に返る

「ダメです…！」

落ちようとしていた大将の手首を掴んで何とか止めさせる

『わっ、コビーか…びっくりした…』

「びっくりしたのはこっちです！」

手首を掴んだまま安全な場所まで移動する

不服そうな表情の大将

『なんで止めちゃうかなぁ…』

「そんなの、生きて欲しいからに決まってます」