ｼｭｶﾞｰｼｭｶﾞｰｼｭｶﾞｰ (ページ36)

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ｻｲﾄﾞｽﾄｰﾘｰ ① ページ36

・風の強い日

・川西side

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　午前で出番が終わった昼間。

　スウェット姿でごろごろして午後の予定でも考える。久しぶりにゆったり1人で飲もうかなと思ったが友達を誘うことにした。

　あいつとこいつと……Aも誘うか。

　実はAに密かに心を寄せている。最近気づいた事だったが、もう半年になる。

　周りから見ればただの仲の良い友達だ。バレていないのが自分でも凄いと思う。

　ダメ元でLINEを送る。

　友達に送るみたいに平常心で下心なんかありませんよというような文面で。

　最近忙しそうにしてたし。こなへんかな。

　そんな思いとは反対に行く。とだけ返信がきた。

　なんやねん。素っ気ないな。
　女の子ならもっと可愛い絵文字とか付けるやろ。

　しかし内心ほっとしている。断られたら地味に傷ついていただろう。

　そうと決まれば、散らかっている部屋を片付ける。

　何人か座れるようなスペースをつくらなければ。

　世間が僕に持っているイメージとは程遠く綺麗好きでもない。一人暮らしなもので散らかり放題だ。

　好きでもない、いやむしろ嫌いなのかもしれない掃除をこの日は不思議と体が動いてやっていた。

　ふと鏡に映った自分を見ると無意識に口角が上がっているのに気がつく。

　どんだけ楽しみやねん。あいつらにこんな顔見られたりでもしたら一瞬でバレるわ。

　数時間経って1人2人と集まってきた。

　そろそろ来る頃かなと思っていた矢先、チャイムが鳴り玄関のドアを開ける。

　｢いらっしゃい～。入って～って買ってきてくれた

ん？お酒。持ってくるの大変やったろ？｣

　「お邪魔しまーす。まあまあ疲れたわあ」

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