俺のマネはこの子だけ

俺のマネちゃんその1 ページ1

『簓さん、起きてください』


マネちゃんの声が耳元で聞こえる。

かわええなぁ、と思いながらここぞとばかりに狸寝入りをする。



「………」



『簓さーん』



「……」


マネちゃんが軽いため息をつく。


これは、もしや……？？




『狸寝入りしてんじゃねぇぞ、ゴラ』


「すいませんでした！！」




怖っ！！俺のマネちゃん怖っ！！！

普通ここらでなんかアクション起こすのがセオリーやないの！？

耳元でなんかかわいいこと言うとか！！！
(ただの願望)



『ほら、狸寝入りしてる暇あったら水分補給してください。照明の暑さで熱中症になりますよ』


少し(かなり)怖いが、やっぱ俺の事を心配してくる俺のマネちゃん。

嬉しいが、もうちょい起こし方にその優しさを回してくれないものか。


『どうぞ』


マネちゃんから渡された冷たい水を飲み干す。


このペットボトルもしっかり冷やされてるとか、ほんとよく気ぃ回るなぁ。



「……にしても、なんで俺が狸寝入りしとったんかわかったん？」


『わかりますよ』

当たり前のように言うマネちゃん。



『だって、簓さんのことですから』

ふわっと微笑みながら俺に視線を戻すマネちゃん。


「……はぁ…」

反則やろ、それ。




マジで俺のマネちゃん可愛すぎる。

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