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第132話 ページ7

愛奈と別れて、マンションのロビーを抜けると、黒い車が置いてあった。

 「・・・え、直人さん?」

  乗っていたのは父さんではなく、直人さんだった。

直「邦彦さんが迎えに行ってって。」

 「そうですか・・・」

「「・・・」」

  車が発信しても何もしゃべらなかった。

  私は、住んでいたマンションを目で追いかけながら、窓の外を見ていた。

  やばい、泣きそう。

直「やっぱり嫌ですか?」

 「・・・はい。大好きな人たちと会えないんですから。」

  直人さんは、目を瞑って下を見た。

直「愛は、そんな簡単に消えないと思いますよ。」

  あれ?直人さんってこんなキャラだったっけ?

 「・・・そうだといいですけど。」

  着いたのは、父さんが東京に持っている別荘だった。

 「・・・」

  玄関を開けると、たくさんの声がお出迎えだった。

執「お帰りなさいませ、聖様。」

  私は入り口に並んでいた執事たちの言葉を無視して、自分の部屋と思われるところに行った。

 「・・・母さん趣味。」

  部屋は、THE女子という感じだった。趣味じゃないんだけどな。

  クローゼットを開けると、これまた女の子らしいものが。

 「ほとんどワンピースじゃんか。」

  スカートはあるものの、ズボンが1着もない。

 「清楚で、女性らしい、女性。」

  何年か前に父さんに言われた言葉を思い出した。

  女性らしい女性って何なんだろうか。

 「私らしくしちゃいけないのかな?」

  とにかく、ここに来た以上変な真似は出来ない。

  父さんに従順に従うしかない。

執「お嬢様、旦那様がお呼びです。」

 「・・・」

  お嬢様、聞きなれないな。

  私は、とりあえず手に取ったワンピースに着替えて部屋を出た。

  さぁ、窮屈で地獄な生活の始まりだ。

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設定タグ:歌い手 , すとぷり , さとみ   
作品ジャンル:恋愛
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瑞樹チロル(プロフ) - 莉咲さん» ありがとうございます! (2019年8月19日 18時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)
莉咲 - 最期すっっごく泣きました!ありがとうございました。 (2019年8月19日 17時) (レス) id: 9a4197b886 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹チロル(プロフ) - ぷりんちゃんさん» いえいえ、こちらこそ読んでいただきありがとうございます。 (2019年8月10日 20時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりんちゃん - 泣いたw←すごい楽しかったです!ありがとですw (2019年8月10日 14時) (レス) id: 51981cd5ed (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹チロル(プロフ) - はるかさん» 新作のお気に入り登録ありがとうございます!頑張ります! (2019年7月27日 21時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑞樹チロル | 作成日時:2019年7月22日 15時

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