さとみ君の好きな人 パート４

第１４６話〜夢主Ｓａｉｄ〜 ページ21

ずっと、部屋の中に引きこもっています。どうも、聖です。

　 まぁ、母さんにとある発言をしてから部屋に引きこもってあります。(前回参照)〜

　 別に、言ったことに後悔はしていない。

　 ただ、あの人の事だ。父さんには確実に言っただろう。

　 私はさとみからネックレスを握りしめた。

　 これだけは、これと皆から貰ったギターは絶対に離さない。

　 私は徐にギターを手に取った。

　 随分、歌もギターも触っていない。懐かしい感覚だった。

　 私はアイロニを歌う。私はもう、ここから出られないかもしれない。

　 涙があふれ出てきた。私はいつからこんなにも弱くなったのだろうか。

　 前までは、こんなことで泣かなかった。もっと、強かったはず。

　 いや、もともと弱かっただけで強がっていたのかもしれない。

　 なー君に言われたことがある。

　 人間、皆弱いんだよ。誰かといることで強くなれるって。

　 そっか、私は皆がいたから強くなれたのか。

　 もしかしたら、今の私は何もできない単なる弱者だ。

　 反抗しないのも、皆を守りたいっていうのもあるけど、怖いから

　 私が弱いからなのかもしれない。

　 これじゃ、目の前から逃げていた前の私ではないか。

　 もっと、強くならなきゃ。

　 私は自分自身に強く誓った。

第１４７話〜さとみ君Ｓａｉｄ〜→←第１４５話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す